Weekly Newsletter #104
トランプ前大統領のTwitterアカウントの行方は? / ビル・ゲイツの気候投資会社、適応フェーズへの投資を強化 / 透明な木材でプラスチックの代替品を作る / AWSの成長率が鈍化、景気後退のサインか
今週はハロウィンです。毎年、パンプキンパッチで手に入れたカボチャでジャックランタンを作るのですが、今年はこれまでより大きなかぼちゃなので、作るのには少し気合いが必要ですw。
同じ時期に光のフェスティバルと呼ばれる「ディーワーリー」も行われます。これは主にインドの方々が行うお祭りなのですが、娘の学校でも多くのインド系の子供がいるので、ハロウィンと共にディーワーリーも学校で取り上げられています。金曜は、先生方がインドの衣装を着て来られました。身近にダイバーシティを感じられるはありがたいです。
トランプ前大統領のTwitterアカウントの行方は?
イーロン・マスク氏による440億ドルのTwitter買収が完了
CEO/CFO達が早速解雇されるが、彼らは巨額のお金を受け取ることに(合計275億円)
コンテンツ・モデレーション、禁止アカウントの復活は新たな評議会で検討する
イーロン・マスク氏による440億ドルのTwitter買収が完了しました。完了後すぐに、マスク氏はCEOやCFOを含むTwitter社のエクゼクティブ3数名を解雇しています。この解雇に際し、合計1.87億ドル(275億円)が3名に支払われるとのことです。
Twitter買収完了後の動きで多くの人が注目しているのが、「コンテンツ・モデレーション(投稿内容の監視・削除)へのポリシーがどう変わるのか、前大統領のトランプ氏を含む凍結アカウントの回復がなされるか」でありますが、どうやら、これらの方針が直ぐに明らかになる事はなさそうです。マスク氏は「広い視点を持つコンテンツ・モデレーション評議会を設置し、この評議会が招集される前にコンテンツの決定やアカウントの回復はしない。」とツイートしています。Twitter社には既に40の専門家・団体で構成される(別の)評議会があり、助言を受けているのですが、このような新会議体で方針を決めて行くこととなるのでしょう。新生Twitterの動きに注目ですね。
ビル・ゲイツの気候投資会社、適応フェーズへの投資を強化
気候技術への投資会社BEV、今後は適応フェーズへの投資にも力を入れる
ベストを尽くしたとしても「地球が冷えるのには時間がかかる」ため
地球が冷え切るまでを乗り切るための技術に投資する
ビル・ゲイツが立ち上げた、気候関連技術への投資会社であるBreakthrough Energy Ventures (BEV) が、これからは「適応フェーズ」への投資にも力を入れると表明しています。BEVは気候変動への取り組みを足首の痛みへの処置として例え、3つのフェーズで表現しています。第1フェーズは「痛みを軽減すること(温室効果ガス排出量の削減)」、第2フェーズは「傷ついた足を安定させて治すこと(大気中に放出されてしまったCO2を取り除くこと)」、そして第3フェーズが「傷ついた足を治している間に移動する方法を学ぶこと」であり、適応フェーズはこの第3段階の手段を指しています。つまり、温室効果ガス排出量を削減し、且つ大気中のCO2を除去を開始したとしても、地球が冷えるには時間がかかるので、それまでの対処に有用な企業への投資を強化する、という意味合いのようです。具体的には、気候変動に耐え得る港の建設に必要となる技術(強風時に作動するクレーンなど)や、水不足を解決する技術(太陽光と空気を取り込んで水に変換するハイドロパネル技術)への投資を加速しているようです。
ベストを尽くしたとしても「地球が冷えるのには時間がかかる」というのは、皆が知っておかなければならない事なのでしょうね。
透明な木材でプラスチックの代替品を作る
プラスチックやガラスの代替品として透明な木材の研究が進められている
木材に含まれるリグニンという物質を取り除くことで透明化している
プラスチックと比べて大幅に環境負荷を減らせ、ガラスよりエネルギーコストも低い
透明な木材の研究が進められています。木材に含まれるリグニンという物質を取り除くことで透明化したこの木材は、車のフロントガラスやシースルー パッケージでの利用が想定され、プラステックやガラスの代用品として大きく期待されているようです。今やプラスチックは様々なところで使われており、(国連によると)毎年約4億トンのプラスチック廃棄物が発生していると言われています。このプラスチック廃棄物の環境負荷は度々問題として語られてきましたが、本記事の透明木材は再生可能で分解性も兼ね備えているので、環境・生態系への影響を軽減することが出来るようです。また、エネルギーコストもガラスの5倍であり、製造コストも大幅に削減出来るとのことです。
素晴らしい技術ですね、是非、一般化して欲しいです。
AWSの成長率が鈍化、景気後退のサインか
AWSの売り上げ成長率が鈍化(前年同期が39%であったが、今年度は28%)
Azure、GCPも同様に成長率が鈍化
景気後退に備える企業のIT投資控えが原因であるのか、、注視が必要
AWSの売り上げ伸び率が鈍化してきたようです。昨年度と比較して9月末までの3ヶ月で、収益は28%増加してはいるのですが(前年同期は 39% の伸び率)、2020 年の第 4 四半期以来の低水準であったとのことです。これはアナリスト予想の平均であった 31% も下回っています。同業のMicrosoft の Azure も7 月から 9 月の四半期の成長率は前年の 50% から 35% に落ち込んでおり、また Google Cloud の収益はも 38% 増加ではあるのですが前年度の 45% 成長からは大きく落ち込んでいます。
クラウド大手3社のいずれも成長しているのですが、この伸び率の鈍化を潜在的な景気後退に備える企業の慎重なIT投資を反映しているのか否かは、引き続き、注視する必要がありそうです。
実はポッドキャストも細々とやっています、試しに聞いてみてください。