Weekly Newsletter #107
Twitter崩壊で歴史記録が消失!? / ウォーレン・バフェットが50億ドルのTSMC株を取得 / MicorsoftとNvidiaがAIスーパーコンピューターを構築 / Cisco - 4000人解雇は「リバランス」のため
11月24日にサンクスギビング(感謝祭)を控えているので、なんとなく今週は浮足だった週でした。感謝際は、家族・友人で集まって「とにかく沢山食べる」休日です。ですので、この期間近くにスーパーマーケットに行くと、パイやクッキー・ターキーなど、カロリーが高そうな食べ物で溢れ返っています。それらを見ているだけでもウキウキしてきますw
Twitter崩壊で歴史記録が消失!?
Twitter従業員の半数の3700名が解雇、1200名もマスク氏の方針に賛同出来ず退社か
Twitterプラットフォームの運営が不安視される
Twitterは今や人類の公開アーカイブ、戦争犯罪などの記録にも使われている
イーロン・マスク氏による買収後、同社従業員の半数にあたる約3700名が解雇されました。また、マスク氏の「猛烈に働かなければならない」とのメールに賛同出来ず、同社を去る従業員が1200名にも上りそうだ、とのニュースも報道されています。このまま従業員の多くが去ると、Twitterのプラットフォームとしての健全性は保てるのかと不安にもなりますが、仮にTwitterが機能しなくなると、それは人類にとり大きな損失ともなりそうです。2006年の初ツイート以来、Twitterは世界中で重要な役割を果たしてきました。実際、アラブの春から最近のウクライナ戦争まで、人々が戦争犯罪を記録し、様々な議論をするプラットフォームとしての役割も果たしています。仮にTwitterが明日に無くなるようなことがあれば、戦争犯罪なども含む人類としての重要な記録が永遠に消失してしまうのです。
Twitterは今や25億人が使う事実上の公開アーカイブとなりましたので、このプラットフォームをどう守り運営していくかの議論も今後出てきそうですね。
ウォーレン・バフェットが50億ドルのTSMC株を取得
投資の神様とも呼ばれるウォーレン・バフェット率いる投資会社が50億ドルのTSMC株を取得
バフェットは近年テック企業への投資を再開している
台湾企業であるTSMCへの投資は、地政学的にも注目か
投資の神様とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが、50億ドルのTSMC株を取得しました。TSMCはNvidiaやQualcommにも半導体を製造しており、Apple製シリコンチップの独占サプライヤーでもあります。バフェット氏は自身が理解出来ない分野には投資したくないと言い、長い間テクノロジー分野への投資か遠ざかっていましたが、近年そのスタンスが変わり、アマゾンやHPへの投資がなされていました。
米国は先端チップが中国に渡らないよう規制を掛けていますが、TSMCは台湾の企業ですので、この投資は地政学的な色合いも出てきそうです。Nvidiaが中国市場向けのチップ製造を開始したとのニュースもありましたので、政治とビジネスの双方の動きを見る必要がありそうです。
MicrosoftとNvidiaがAIスーパーコンピューターを構築
MicrosofとNvidiaが提携してAIスパーコンピュータを作成する
MSのAzureとOpenAI、NvidiaのGPU・NetworkとAIソフトが組み合わされる
生成型AIでのブレイクスルーと企業利用が期待される
GPT-3などの生成型AIを開発するOpenAIとの結びつきが強いMicorosoftですが、Nvidiaとの複数年契約を結ぶことで、NvidiaのGPU(H-100 GPU)・ネットワーク(Quantum-2 400Gb/s InfiniBand)・AIトレーニングのためのAIソフトウェアをホストする、AIスーパーコンピューターをAzure上で構築するとの発表がありました。Microsoftはこの協業により、DeepSpeed(ディープラーニングライブラリ)をNvidiaハードウェア向けに最適化して、MS社が持つ AI ワークフローとソフトウェア開発キットを Azureユーザーが利用出来るようにするとのことです。一方のNvidiaは、Azure 仮想マシンで、生成型AI (テキスト・コード・画像・ビデオ・オーディオを作成できる自己学習アルゴリズム)を研究するとのことです。
Cloud(Azure)と生成型AI(OpenAI)に強いMirosoft、HW /NetworkとAI基盤ソフトに強いNvidaが組んだので、AIでまた大きなブレイクスルーが期待出来そうですね。
Cisco - 4000人解雇は「リバランス」のため
シスコが約4000名をレイオフへ
ビジネス自体は好調(第一四半期の収益は前年比6%増の136億ドル)
同社CFOはこのレイオフを「リバランス」と呼び、複数部門での人員適正化が意図
シスコが全従業員の5%に相当する約4000人を解雇するようです。中国のサプライチェーン問題が緩和したことからシスコの業績自体は好調で、第一四半期の収益は前年比6%増の136億ドルと、アナリスト予測の133億ドルを上回る結果でした。その内訳は、ハードウェア関連で12%増加(前年同期比較)して66億ドル、セキュリティ関連で9%増の9.7億ドル、Webexなどのコラボレーション系は2%減少して10.9億ドルでした。このようにビジネスが好調でありながらレイオフを予定していることを、CFOは「リバランス」と呼び、複数エリアを適切な規模とする人員調整として認識しているようです。この人員調整で、コラボレーション系を含む複数部門でレイオフが実施され、セキュリティーとエンタープライスネットワーキングではリソース投資が実施されるようです。
実はポッドキャストも細々とやっています、試しに聞いてみてください。