Weekly Newsletter #110
スタートアップのレイオフが東南アジアにも拡大 / AIチャットボットが教育システムの脅威に? / Apple - 自動運転計画を縮小 / Amazon - ソーシャルショッピングに参入へ
12月に入りクリスマス・ホリデー間近と言うこともあり、ベイエリアも少しずつ浮き足立ってきたような気がします。クリスマスツリーも彼方此方で見かけるようになりました。こちらはコロナが終わったような雰囲気ですので、今年のクリスマスは多くの人にとり、特別なクリスマスとなるでしょう。我が家もそろそろ、毎年恒例のツリーを買いに行く予定です。生の揉の木は香りもよく、我が家のクリスマスシーズンを特別にしてくれます。シーズンが終わると捨てるので、これってエコじゃ無いな、と若干の罪悪感も感じるのですがw
スタートアップのレイオフが東南アジアにも拡大
スタートアップのレイオフが東南アジアにも拡大
今後は2024年後半迄の生き残りに注力
スタートアップ・VCは、コロナによる行動変容が永遠に続くかのような勘違いを自笑
黒字化を達成出来ていないスタートアップを中心に、東南アジアでのレイオフが拡大しています。インドネシアのGoToグループ(配車とイー・コマース大手)は人員の約12%に相当する1300人を、東南アジア最大のInternetファームであるSea Gropでは7000人のレイオフがありました。これらは「2024年後半までの滑走路を如何に伸ばすか?」という観点のようでして、これから始まるであろう不景気を如何に生き残り続けるか(黒字化を達成するまでの滑走路を如何に伸ばすか)に、今後の2年は注力していくようです。
多くのベンチャー・キャピタルとスタートアップは「コロナについて楽観的過ぎた。またコロナによる行動様式の変化(例えば、友達とレストランでお喋りするのではなく、部屋でNetflixを見る)が、あたかも永遠に続くかのように勘違いしてしまった」と自笑し、人員整理を始めています。何とも苦しいニュースですね。
AIチャットボットが教育システムの脅威に?
AIチャットボットが教育界への脅威となると懸念される
OpenAIはChatGPTをリリース、多くの人が使えるインターフェースを備え1週間で100万人が利用
AI時代に備える教育界の再考は教育レベルの底上げにも繋がるとの意見も
発展が目覚ましい生成型AIですが、この代表例であるAIチャットボットが教育システムにとり脅威となるのでは、と予測されています。GPT3で有名なOpenAI社は多くの人が使えるChatGPTをリリースし、このサービスは1 週間足らずで 100 万人のユーザーを集めています。このAIチャットボットは、あらゆる学年レベルのエッセイを生成し、自由回答形式の質問にも答える事が出来るので、学生が安易に使ってしまう事が懸念されています。そして、このテクノロジーが優れている故に教師は学生が不正にAIを宿題に使っている事を見破る事が難しいであろう、教育者が学校教育を根本から再考することを余儀なくされるだろう、との意見も出ています。
しかし記事には、この流れが相対的には教育界にとり良い事となるかも、との意見も紹介されています。と言うのは、教師がAIが書いた物を見破るには「生徒の作文スタイルを理解し、課題形式を修正する必要がある、つまり教育の底上げに繋がる」との意見のようです。何だか凄い時代になってきました。
Apple - 自動運転計画を縮小
Appleの自動運転計画が縮小し、デビューも1年延期され2026年となる模様
当初はハンドルやベダルの無い、野心的なシステムを想定していたが、2つとも備える現実路線へ
ライダーとレーダーセンサーをカメラと組み合わせて使う方式で、テスラの方式とは異なる
Appleが自動運転の開発を縮小し、デビューを2026年まで遅らせるようです。記事によると、Appleは「ハンドルやペダルが無くとも動作する、レベル5に相当する最高峰」の自動運転システムの開発を進めていたのですが、現在の技術では不可能と認識し、「ハンドルとペダルを備え、ハイウェイでの自動運転機能のみを備える野心的では無い(現実的な))」自動運転技術へと方向転換したようです。同社のシステムは、ライダーとレーダーセンサーをカメラと組み合わせて使う方式とのことで、テスラのカメラのみの方式とは異なると言われています。システムに必要な車載コンピューターはAppleでも最上位のチップとなる予定で、同社のシリコン エンジニアリング グループが開発を進めているようです。また、オンボードの車載システムに加えてクラウドベースのAIシステムも自動運転には必要であり、このAIシステムはAWSを利用していると記事にはあります。
最新テクノロジーが詰まった自動運転技術は、誰が中心プレイヤーとなるのか、引き続き、注目です。
Amazon - ソーシャルショッピングに参入へ
Amazonがソーシャルショッピングへ参入、TikTokのような動画で商品を紹介
同市場はTikTokやYoutubeなど、他テック企業も参入している
購買ブラットフォームをもつAmazonの参入で、この市場は激化か
Amazonが、TikTokライクな動画でユーザーが興味を持ちそうな商品を紹介する機能、所謂、ソーシャルショッピング機能(Inspire)をアプリに追加しました。このソーシャルショッピングは他のテクノロジー企業も同様の試みを行なっており、例えば、TikTokは長い間ライブ・ストリーミング・ショッピングなどのアプリ内ショッピングに、YouTubeはShortsでアフェリエイト・マーケティングとショッピングにと、それぞれが取り組んでいます。
TikTokが、化粧品から掃除用品まで、あらゆる商品の購買促進に繋がる協力なツールであることは既に証明されてます。課題はTikTokを通じてユーザーに実際に購入してもらうことでした。Amazonは「製品の発見と購入」を統合出来る企業ですので、この市場でも有力なプレイヤーと成り得ます。一方のTikTokもAmazonのようになることも目指しているようでして(秋に掲載された求人情報からは、同社が米国内で独自にフルフィルメントセンターに取り組んでいる模様)、このソーシャルショッピング市場はより激化する予感です。
実はポッドキャストも細々とやっています、試しに聞いてみてください。