Weekly Newsletter #113
IBMが特許数のトップの座を失う / BioNTec社がイギリスAI企業を買収 / フォーミュラワンがBlockchain企業との提携を終了 / MicrosoftのHoloLens、陸軍での利用に黄色信号
ベイエリアは雨降りが続いています。先週は殆ど雨の日で、雨に慣れていないベイエリアの人々とインフラは大混乱に陥りました。至る所で地滑りや陥没が発生し、事故も多かったようです。今週からNFLのプレイオフが始まりますので、土曜は家に籠もって49ersを応援ですねw
IBMが特許数のトップの座を失う
IBMが特許数トップの座を失い、サムスンがトップに
コアビジネスに収集して特許関連業務からエンジニアを解放する戦略からか
ByteDance、Baidu、Tencent、Alibabaなどの中国勢も台頭
IBMが数十年に渡りリーダーの地位にいた米国特許数トップの座を失い、サムスンにその座を受け渡しました。この減少は、コアビジネスに集中し、特許プロセスからエンジニアを解放する戦略へのシフトを反映したもののようです。IBMは1996年以来、IP収入で27億ドル以上を生み出していますが、近年は一部の企業がライセンス料の支払いに抵抗することから、IP収入は減速傾向にあったようです。IBMはハードウェアやレガシーインフラストラクチャからクラウドサービスやソフトウェアへとシフトし、2020年4月以降に25以上の買収を行っています。またコアビジネスに関連するIPは継続するとのことで、ハイブリッド クラウド、AI、半導体、サイバーセキュリティ、量子などの優先分野については、積極的に特許を取得してるようです。
一方で、ByteDance、Baidu、Tencent、Alibabaなどの中国のテクノロジー企業が大幅な特許発行の増加となりました。ここでも中国勢が強いですね。
BioNTec社がイギリスAI企業を買収
BioNTec社がイギリスのAI企業を買収
AIと高度なコンピューティング技術の獲得となり、癌治療の開発が加速か
英国との癌治療の協業も発表
BioNTech SEは、イギリスのテクノロジー企業であるInstaDeep Ltd.を562百万ポンド(約7億ドル)で購入することで合意しました。この買収により、ドイツのバイオテクノロジー企業が人工知能と機械学習へのアクセスをより拡大することになります。ファイザーと協力してCovid-19 ワクチンを開発したBioNTec社ですが、同社はコロナ前は癌治療に焦点を当てており、患者の腫瘍に合わせて個別化されたワクチンを開発するために高度なコンピューティング技術を利用していました。そのため、この買収は同社に多くをもたらすこととなるようです。実際、BioNTec社は先週、2030 年までに 10,000 人のがん患者を治療するために英国政府と協業すると発表しています。
素晴らしい取り組みですね、成果が待ち遠しいです。
フォーミュラワンがBlockchain企業との提携を終了
フォームラーワンがBlockchain企業との提携を終了
暗号通貨の長期的暴落から、暗号通貨企業とスポーツ業界との提携終了が続いている
Blockchainは今まさに正念場か
フェラーリNVのフォーミュラワンが、Blockchain技術企業Velas Network AGとの提携を終了しました。仮想通貨の価格は長期的に暴落しており、仮想通貨企業とスポーツ企業との間の取引が続々と崩壊しています。(実際、仮想通貨企業のAmber Groupは、去年末にイングランドのチェルシーFCとの取引を終了しています。また、FTXはNBAのマイアミ・ヒートのアリーナ命名権を以前に取得していましたが、こちらも正式に終了しています。)
IBMとMaerskが進めていた海運業界のデジタル化を推進するBlockchainプラットフォーム:TradeLensも終了し、Blockchain技術は今まさに正念場と言えるのかもしれません。MastodonのようなDecentralized:分散化をKeyとしたサービスは聞くようになってきましたが、Blockchainである必要もないですしね。
MicrosoftのHoloLens、陸軍での利用に黄色信号
アメリカ議会がMS社のHoloLensの追加購入を却下
野外テストで多くの兵士が「頭痛、眼精疲労、吐き気」を経験し、使い物にならなかった
今後は、購入資金の4000万ドルを転用してソフトウェア改善を図る
アメリカ議会が、陸軍からの6,900 個のHoloLensゴーグル購入費用:4億ドルを却下しました。これはHoloLensのフィールド テストに対する懸念を反映したもののようです。実際、兵士が野外テスト中に頭痛、目の疲労、吐き気などの身体的な障害を経験し、「ミッションに影響を与える身体障害」が明らかになっていました。議会は代わりに、購入資金の4000万ドルを転用して、ソフトウェアの改善による信頼性の向上と消費電力の削減を含む新しいモデルのゴーグルの開発を承認したとのことです。
VR/ARの普及には、まだ何かしらのブレイクスルーが必要なのかもですね。
実はポッドキャストも細々とやっています、試しに聞いてみてください。