Weekly newsletter #12
新年あけましておめでとうございます!
本年も米国のITトピックスを毎週お届けして参りますので、引き続き宜しくお願い致します。イイね♡やコメントもお待ちしております。
さて、米国1/6、正式に次期大統領が民主党のジョー・バイデン氏に確定しました。しかし、この承認手続き中の連邦議会議事堂へトランプ支持者たちが乱入し、5名(うち1名は警官)の死者を出す異常な状態になりました。既にニュース映像等でご覧になっていると思いますが、まさに内戦かというような緊迫した状況がある一方、スマホ片手に悪ふざけ程度にしか思っていないような人達も大勢いました。乱入者のほとんどは白人ばかりでしたが、これがBLMの時のように黒人であれば、死傷者や逮捕者はもっととんでもない数になっただろうと言われています。
いずれにしろ、不正投票があったとかないとか、Qアノンなどの陰謀論とも紐付き、狂信的なトランプ支持者は現実を見ようとする力を失ってしまったのではないかと思います。COVID-19の感染拡大の話しも同様で、今回のデモ参加者はほとんどマスクなどしていませんでした。これらの背景には、政治的な主義主張だけではなく、人種差別や経済格差、信仰などの様々な要因があって、単純には語り尽くせいないと思いますが、大国アメリカが世界から失望されることなく、分断された国内情勢を一日も早く正常な状態にしてくれることを祈るばかりです。1/20には大統領就任式が控えていますが、何事もなく安全に行われることを願いましょう。
経済界のリーダーたちは暴徒を非難し、トランプに混乱を終わらせるように呼びかけた
連邦議会への乱入は経済界も黙ってはいませんでした。各業界団体などは一斉にトランプと暴力行為に対して非難する声明を出し、著名なCEOたちはTwitterなどでもコメントを出しています。1/20の就任式までに憲法修正25条を発動し、トランプ大統領の解任を求める声もあります。
https://fortune.com/2021/01/06/ceos-condemn-protests-trump-supporters-storm-capitol/
数百人が変化を要求し、Alphabet Workers Unionが発足
Googleに労働組合が発足しました。かつてIT業界では珍しいことでしたが、近年ではAIの軍事利用や人権や環境問題などに対する会社の姿勢に反旗をひるがえす社員が増加しています。
F5 が Volterra を5億ドルで買収
F5がエッジ・マルチクラウド管理のスタートアップ「Volterra」を買収。F5は2019年にNGINXとShapeSecurityも立て続けに買収しており、着実にエッジ・クラウド環境へのシフトをし始めている感じですね。
https://techcrunch.com/2021/01/07/f5-snags-volterra-multi-cloud-management-startup-for-500m/
Acacia は Ciscoとの26億ドルの合併契約を終了させる
2019年にCiscoが買収を発表していた「Acacia Communications」が売却しない方針を表明。買収当時のニュースを見ると、Acaciaはいわゆるホワイトボックス企業でHuaweiなどの中国企業への販売が大きな収益に柱だったが、中国企業への規制が厳しくなる中で売却を決めた模様。ここにきて民主党政権に代わり、対中規制が緩和されると見込んでの心変わりなのだろうか。
OPSWATがフロリダ州タンパに本社を設立
サンフランシスコが本社だったOPSWATは、買収したImpulseの拠点であったフロリダ州タンパへ本社を移転する。最近はテック各社がテキサス州へ移転するニュースが続いていますが、フロリダ州も移転候補地として注目を集めています。コロナが落ち着いたら、シリコンバレー視察に加えて、オースティン やマイアミにも視察に行きたいという日本企業が増えるかもしれませんね。
マイアミが次のホットテックハブになる理由
https://news.crunchbase.com/news/why-miami-is-the-next-hot-tech-hub/
Intel は RealSenseカメラを顔認識技術にピボット
Intelは3Dスキャン用のRealSense3Dカメラを「RealSenseID」として高速な顔認識用途でリリースした。AmazonのReckognitionなどの顔認識技術は、プライバシーの問題や人種による誤認識率の問題などからBLMを契機に販売が中止されるなど、各社消極的になっている状況下でのリリースは、相当な自信があるということでしょうか。
https://gizmodo.com/intel-pivots-its-realsense-cameras-into-facial-recognit-1845995990
Facebook のスマートグラスはARなしで2021年中に登場
RayBanと提携してスマートグラスの開発を発表しているFacebookですが、まずはAR機能を搭載しない形でリリースされるとのこと。一方、AppleはAR機能搭載で2021年中にリリースされるという噂。いずれにしろ、2021年はガジェット好きにはスマートグラスが話題になる年かもしれません。
Apple のAR Glassの生産は第2フェーズに入ってきています
https://www.cultofmac.com/731824/ar-glasses-enter-second-phase-of-production/
米緊急経済支援法案でUFO報告書の開示を要求
12月末に新型コロナに関する追加経済支援策が合意されたが、5,600ページに及ぶ法案の中にはコロナ対策とは関係のないUFOに関する報告書を各諜報機関に要求するものが含まれいたという話。宇宙軍も創設されているし、宇宙開発の中国の躍進を考えれば安全保障上も無視できなくなっているし、驚くような話ではないのかもしれませんね。