Weekly Newsletter #139
著名コメディアンと作家がOpenAIとMetaを著作権侵害で控訴 / AppleのVision Pro、店頭でのお試しには予約が必要に / Googleが医療現場向けChatBotを開発か? / OpenAI CEOの原子力エネルギー会社がSPAC上場へ
アメリカ人は皆、ピザが大好きでして(たぶん)、何かイベントがあると必ずピザが出てきます。それをそこにいる皆で頬張ると、何故だか分かりませんが、良い仲間意識も生まれてくるの不思議です。あと、スーパーにはピザのナマ生地が売っていますので、それを自分で上手く伸ばして、好きなトッピングをしてオーブンで焼くのも中々楽しいです。我が家も月一くらいで焼くのですが、生地は1.5ドル程度で安く、でもとても美味しいですよw
著名コメディアンと作家がOpenAIとMetaを著作権侵害で控訴
著名コメディアンがOpenAIとMetaを著作権侵害で訴訟を起こす
自身のコンテンツが両社LLMの学習データに不当に使用されたと訴える
このような訴訟は今後も続くか・・
著名コメディアン(サラ・シルバーマン)と作家の3名が、OpenAIとMetaを相手に著作権侵害訴訟を起こしました。原告側は、OpenAIとMetaの両社が自身のコンテンツや著書を、Bibliotik,、Library Genesis、 Z-Libraryなどの所謂、闇図書館とも言われるサイトから違法に入手して、自社のLLM(OpenaAIのChatGPT、MetaのLLaMA)の学習データに使用していたと訴えています。
原告3名の弁護士は、
Metaはトレーニングデータの一部をThePileと呼んでいる
このThePileはEleutherAI社がまとめ上げたものを購入したもの
EleutherAIはBibliotikを使っていると公に言っている
と順を追ってに説明し、OpenAIとMeta両社が原告側のコンテンツを不当に利用しているとコメントします。また、裁判所に出された資料の中には、ChatGPTが著作物を要約しているシーンもあったとの事です。
他にもこのような訴訟は今後も続くものと思われます。(画像生成AIサービスを提供するStability AIは、何百万ものコピーライトプロテクトな画像でトレーニングしているとして訴えられています。)生成AIはプログラミングコードの生成でも多く使われているので、プログラマーからの訴訟も今後起きるかもしれませんね。
AppleのVision Pro、店頭でのお試しには予約が必要に
AppleのVision Pro、店頭でのお試しには予約が必要に
製品の複雑性が故に、当初はニューヨークやロサンゼルスなどの主要都市に絞る模様
装着者の顔の形に応じたシールや視力処方箋を求めるなど、なかなか複雑な手順となる模様
AppleのVision Proヘッドセットの店内デモは、オンラインで予約した人限定となる模様です。これは、製品が非常に複雑であるが故に、販売員にデバイスのセットアップ方法を訓練し、顧客に使い方を教えられるようにする必要があるためのようです。このセットアップ方法とは、顧客が適切に装着できる製品を確実に持って帰ってもらうための手順のようなものであり、適切なライトシール (着用者の視界から光を遮断する部材) の調整であったり、ユーザーに視力処方箋を尋ねたりと、なかなか複雑な手順が想定されているようです。なお、装着者の適切な「ライトシール」の提供のため、Apple は人の頭をスキャンする iPhone アプリを開発中との事です。ユーザーは、視力処方箋データをアップロードし、顔スキャン アプリを使用してアクセサリのサイズを決定するよう求められる事となります。
このVsion Proは、来年度中には米国約270拠点のすべてで販売される予定ですが、先ずはニューヨークやロサンゼルスなどの主要地域の店舗で特設コーナーを設け、その後全国に展開する予定のようです。気になる日本での販売ですが、今時点では、2024年末には米国外での販売が予定されています。視力処方箋データのアップなど、AppleのAR体験は思ったよりも複雑なようです。
Googleが医療現場向けChatBotを開発か?
Googleが医療現場向けのChatBotを開発か・・
ML学習データに医師免許試験の回答を含むデータを使用、患者の質問にも答える事ができる
医師へのアクセスが制限されている国では多大な価値」となる可能性
Googleが医療現場向け生成AIのテストを開始したようです。Med-Palm 2という名のこのモデルは、医師免許試験の回答を含むデータでトレーニングされており、医療文書やその他の健康データの要約に加えて、患者の質問に答えることが出来るとの事です。ライバルのMicrosoft(OpenAI)は、健康ソフトウェア会社Epicと提携して、ChatGPTのアルゴリズムを使用して患者へのメッセージを自動的に下書きできるツールを構築したと報道されていますが、現在のMLモデルはまだ患者を診断したり、治療法を提案したりする準備ができていないと言われおり、この分野ではGoogleが先行する形となりました。グーグルは4月、医療アシスタントとして信頼されるAIモデルは「医師へのアクセスが制限されている国では多大な価値」となる可能性がある考え、大きな期待が寄せられています。しかし、一方で未だ課題も存在し、AIはあたかも権威があるかのような、もっともらしい回答をするので、それが新たなリスクに繋がる可能性も指摘されています。
日々進化する生成AIですが、医療現場をどう変え得るのか、注目です。
OpenAI CEOの原子力エネルギー会社がSPAC上場へ
OpenAI CEOの原子力エネルギー会社、オクロがSPAC上場へ
オクロは小型原子炉の設計・開発をしており、将来的には電気を売り込む計画を立てている
悪名高いSPAC上場、且つ、買収社と被買収社の双方にアルトマン氏が関与しており、疑問視する声も・・
OpenAIのサム・アルトマン氏が支援する核分裂スタートアップ企業オクロが、同氏の特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて株式公開を計画していると報道されました。このオクロ社は、小型モジュール式の原子炉を設計・開発しており、風力電力などのカーボン・フリー電力を利用するエコ意識の高い企業への電気販売を計画しています。アルトマン氏は「原子力産業が他のどの企業よりもはるかに有利な電力を生産できる」との述べています。(実際、米国の約20%の電力を核分裂発電所にて供給している)
SPACは白紙小切手会社とも言われ、先に上場会社の箱を作り、その後に非公開企業と合併することでその非公開企業を上場させるための、所謂、ペーパー・カンパニーなのですが、故に他の投資家を犠牲にして企業内部関係者を富ませるとして悪名の高いものでもあります。一昨年度のSPACブームで上場した企業の12社は破産申請しており、また、今回は両サイド(買収する側とされる側)にアルトマン氏が関与しているため、他株主にとり最良の結果がえられるのかと疑問視されてもいるようです。何にしても、時代の寵児となったアルトマン氏の挙動に注目が集まっています。
今回は取り上げなかったけど面白かったニュース
実はポッドキャストも細々とやっています、試しに聞いてみてください。