Weekly Newsletter #150
iPhone設計者とOpenAI CEOが、ポータブルなAIデバイスを検討か・・ / ChatGPTの新バージョン、音声会話に対応し画像解析にも対応 / アマゾン、AIスタートアップAnthropicへの最大40億ドルの投資に同意 / ネット中立性の議論が再燃か・・
昨日、初めて大学フットボールを見に行きました。スタンフォード大学(Cardinal)とオレンゴン大学(Ducks)の試合だったのですが、初めての私はあまり考えずにチケットを買い、熱狂的なDucksファンと共に観戦することとなりましたw 試合結果は42−6と、大差でのDucksの勝利でした。
iPhone設計者とOpenAI CEOが、ポータブルなAIデバイスを検討か・・
iPhone設計者とOpenAI CEOが、新しいポータブルAIデバイスについて話し合った
「AIのiPhone」を目指し、ソフトバンクから10億ドルの資金調達を目指す
「画面にあまり依存しないコンピュータとの対話方法を模索している」とのこと
iPhoneの設計者として知られるジョニー・アイブ氏とOpenAIのCEOのサム・アルトマン氏が、新しいAIデバイスについて話し合っているとの報道がありました。このプロジェクトには孫正義氏も一部関与しているようで、「AIのiPhone」を実現すベンチャーの立ち上げるべく、ソフトバンクから10億ドル以上の資金調達を目指しているようです。
サンフランシスコで行われたブレストセッションでは、OpenAIのテクノロジーを中心とした新しい消費者向けデバイスについてのアイデアが模索されたとのことです。彼らは、AIとの対話がより自然で直感的となることを目指し、これがモバイルインターネットに革新をもたらす可能性があると考えているようです。ただし、現時点では具体的な合意には至っておらず、ベンチャー事業が正式に発表されるまでに数カ月かかる可能性があるようです。また、このプロジェクトは「画面にあまり依存しないコンピュータとの対話方法を模索している」とのことで、この新しいAIハードウェアデバイスがどのような形になるのか、今後の発展が注目されます。
ChatGPTの新バージョン、音声会話に対応し画像解析にも対応
ChatGTPの新バージョン、音声会話と画像解析に対応
従来あった音声アシスタントのAlexsaやSiriとは異なるレベルのサービスとなる模様
画像解析は冷蔵庫の画像をもとに夕飯レシピを考えたり、図表を読んで数学の問題に答えることも可能に
OpenAIは、ChatGPTの新機能の発表を行い、ユーザーとの音声による会話が可能となることが明らかとなりました。また、冷蔵庫の中の写真を元に夕食のレシピを提案するなど、画像を解析できるようになるようです。この新ChatGPTの、ChatGPT Plusの月額20ドルのサービスに加入している全ユーザーに向けて、今後2週間以内に展開される予定とのことです。
従来のデジタルアシスタントであるAlexaやSiriは、特定のタスクを実行するための(有限の)リストに基づいて動作し、プログラムされた質問にのみ対応するものでした。また、新しいコマンドの追加には時間がかかりました。一方、ChatGPTやGoogle Bardなどのチャットボットは、強力な言語スキルを持ち、ほぼすべての質問に迅速かつ正確に応答できるため、従来の音声アシスタントとは異なるユーザー体感となるでしょう。
また、ChatGPTは新たな画像解析機能を備え、写真、チャート、図表などの画像に対して詳細な説明をし、また関連する質問にも答えることが可能となるようです。高校の数学問題にも即座に解読できるので、この機能は効果的な学習手段として利用できますし、或いはカンニングの手段として利用されてしまうのでしょう。
アマゾン、AIスタートアップAnthropicへの最大40億ドルの投資に同意
アマゾンがAIスタートアップのAnthropicへ最大40億ドルの投資を表明
AnthropicはAWSインフラ、AIチップを利用を拡大する事に
アマゾンの、AIスタートアップへの中立的な立ち位置からの変化か・・
アマゾンは、人工知能(AI)スタートアップのAnthropicに対して最大40億ドルの投資を行うことで合意しました。この契約において、AnthropicはAWSのTrainiumおよびInferentiaチップを使用して、チャットボットや他のAIモデルのトレーニングを行います。また、AmazonはAnthropicの技術を自社の製品に組み込む予定とのことです。ChatGPTの成功を受け、大手テック企業がAIスタートアップへの大規模な投資を加速しています。(マイクロソフト: OpenAIに100億ドルを投資し49%の株式を取得 / Google: Anthropicに3億ドル以上を投資 / Salesforce: AnthropicやCohereなどに投資)一方で、アマゾンはこれまで中立を強調しAWS上で幅広いAIサービスを提供していましたが、今回のAnthropicへの最大40億ドルの投資により、その方針に変化の兆しを見て取れます。
2021年に設立されたAnthropicは、かつてOpenAIで働いていたアモデイ兄弟が率いており、彼らは、GoogleだけでなくAmazonからも資金を調達し、複数のクラウドインフラを利用しています。OpenAIとMicrosoftが結んでいる独占的なパートナーシップとは異なるアプローチを取るAnthropicに注目です。
ネット中立性の議論が再燃か・・
FCCがトランプ政権時に撤回されたネット中立性の監視を再開する計画を発表
現在、12の州でネット中立性関連法案があるが、FCCの方針により国家標準が作成されることに
一方、プロバイダーはブロードバンドエコシステムを妨げる恐れがある、とのコメント
米連邦通信委員会(FCC)が、トランプ前大統領時代に撤回されたネット中立性の監視を再開する計画を発表しました。この計画は、ブロードバンドインターネットを水道、電力、電話サービスなどと同等の必須サービスとして位置付けるものであり、プロバイダーがインターネットトラフィックに不当な干渉をすることを禁じるものです。このネット中立性規則は、トランプ政権時、共和党の指導の下でFCCによって廃止されましたが、バイデン大統領と民主党は2020年の綱領で、米国にネット中立性を含むオープンなインターネットの原則を再び約束すると述べていました。今回の提案は、オバマ大統領(当時)のもとで2015年に採択された初期の規則をほぼ反映しており、また、国家安全保障に関する条項が追加されているようです。現在、12の州でネット中立性に関する規定または法律が施行されていますが、FCCの方針により国家標準が作成されることになります。
一方、プロバイダーは、コンテンツ配信速度の抑制など、規則が防止しようとしている行為に関与していないと主張し、また、この規制が成長し成功を収めているブロードバンドエコシステムを妨げる恐れがあるとも述べています。
このネット中立性議論については、継続して推移を見る必要がありそうです。
今回は取り上げなかったけど面白かったニュース
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10分程度なので、聞いてみてください。