Weekly Newsletter #163
OpenAIが利用ポリシーを更新、軍事利用解禁か!?/OpenAI CEO、ダボス会議でAIの未来を語る/イーロン・マスク氏、テスラの25%支配を目指す/Amazon が Alexa の有料版を開始?
ベイエリアの冬の風物詩の1つでもあるダンジネスクラブ漁がようやく解禁されたので、昨日、ハーフムーベイの漁港に買いにいきました。船着場にいる漁師さんから、格安で直接買うことできるので、我が家では毎年の恒例行事になっています。今年は結構安くて、大きな蟹が3杯で45ドルくらいでした。
生きたカニを下準備して茹で上げるのは中々スリリングですが、カニを頬張りながら、アメフト・プレイオフで49Nersを応援するのは格別でしたw
OpenAIが利用ポリシーを更新、軍事利用解禁か!?
OpenAIが利用ポリシーを変更し、軍事アプリへのモデル使用を解禁
新ポリシーでは危害禁止や武器利用制限があるものの、具体的な「危害」の定義が曖昧
広報はユーザー普及を強調、一部の専門家は安全性よりも法の順守が強調されていると指摘
OpenAIは最近、利用ポリシーの大幅な変更を発表し、以前の軍事および戦争関連アプリケーションへのモデルの使用禁止を解除したことが注目を集めています。新たな利用ポリシーはより一般的な表現となり、「自分自身や他人に危害を加える目的での利用」を禁止し、武器の開発や他人への傷害、財産の破壊目的でのAIモデル利用を禁止しています。しかし、具体的な「危害」の定義は曖昧で、軍事利用に関しても具体的な言及を避けていることから、米国国防総省または他の同盟国の防衛機関に販売できるようになる可能性があり、注目を集めています。
OpenAIの広報担当者、ニコ・フェリックス氏は、このポリシー変更が文書を「より明確に」「より読みやすく」することを目的としており、日常ユーザーによるツールの普及を考慮していると述べています。一方、一部の識者からは、新しいポリシーが安全性よりも合法性を重視していると受け止められているようであり、「前のポリシーでは軍事、戦争、兵器開発が厳格に禁止されていたが、新しいポリシーは柔軟性と法の順守を強調している」と指摘しています。(OpenAIはDARPAとの協力による「サイバーセキュリティツール」の開発計画を発表、国家安全保障の特定のユースケースに焦点を当てる意向を表明している)
この動きはどうなんでしょうかね・・、皆が注目すべきかのかもしれません。
OpenAI CEO、ダボス会議でAIの未来を語る
2024年1月20日、ダボス会議に出席したOpenAIのCEOサム・アルトマン氏が、同社の最新の取り組みやAIの将来について語りました。
最優先事項はGPT-5の開発
GPT-5は、OpenAIが開発した大規模な言語モデルで、テキストの生成、翻訳、要約などのさまざまなタスクを実行可能であり、既存のモデルよりも「はるかに多くのことができるようになる」と予測。具体的には、近いうちに「『今日の最も重要なメールは何ですか』と言って、AIに要約させることができるようになるかもしれない」。
「不快な」決断が必要になる可能性も
OpenAI技術の進化と普及には「不快な」決断が必要になる可能性があると警告。例えば、AIの公平性や安全性を確保するためには、将来のAI製品では「かなり多くの個別カスタマイズ」が必要になると述べた。(AIはユーザーの価値観や好み、場合によってはどの国に基づいて、ユーザーごとに異なる答えを与えるようになると予想される。)
選挙での悪用対策
2024年に世界中で行われる60以上の選挙での、誤情報や悪用を減らす取り組みを強化すると発表。大規模な選挙チームを持つだけで選挙の問題の解決に役立つという考えを否定した。(OpenAIは、MetaやTikTokなどの企業に比べて、選挙のセキュリティに専念する人材の数がはるかに少ない)
AIの消費電力、核融合と核分裂に期待
AI開発には膨大な電力消費が必要なため、これらの最先端モデルの開発には大幅なエネルギーのブレークスルーが必要。核融合と核分裂、さらには安価な太陽光発電に特に興奮している。
OpenAIの2024年の方向性が垣間見える内容ですね。
イーロン・マスク氏、テスラの25%支配を目指す
イーロン・マスクがテスラ株25%の議決権を求める
無理であれば「AIとロボット工学をテスラ社外で開発する」とのコメント
これまで、テスラは同士の能力を確保するために巨額の報酬を提供、マスクは火星への情熱への資源応用に言及
現在、イーロン・マスク氏はテスラ株の13%を保有しており、未行使のオプションを含めると約21%の所有権を有しています。同士は現在、企業の重要な決定においてより多くの議決権を持つために、25%の議決権を公に求めています。マスク氏は更なるコントロールを持たずにテスラの成長を進めることは不快だとし、それが無ければ、取り組んでいる「AIとロボット工学をテスラ社外で開発することになる」と脅しとも取れるコメントを述べ、注目を集めています。
ここで少し、テスラにおける同士への報酬形態を振り返ります。マスク氏の一番の情熱は、火星に到達したいと考えているロケット会社であるスペースXにあると、長い間考えられてきました。それもあってか、テスラの地上の仕事に継続的に従事させるため、取締役会は2017年に新たな10年間の目標(同社の市場価値を6,000億ドル増やすなど、壮大な目標もあった)と同士への報酬計画を策定し、これにより、マスク氏には600億ドル相当のオプションが与えられた経緯があります。つまり、同士の能力を確保するために、テスラは其れ相応の対価を支払ってきた訳です。
マスク氏は「もし私がテスラに時間を割り当てすぎたら、何がより大きな利益につながるのか、私にはわかりません」と述べ、「しかし、追加の経済資源があり、それを生命の多惑星化に応用することができれば、おそらくそれはより大きな利益となるでしょう」と語っており、同士へのテスラの報酬形態が注目されます。
Amazon が Alexa の有料版を開始?
Amazonが高機能版Alexを開発か
しかし顧客テストにて不具合が生じ、開発に苦戦している模様
Amazonのデバイス・サービス部門(RingやZoox)は人員削減を進めている
AmazonはAlexa音声アシスタントの改良に焦点を当て、より会話的でパーソナライズされたバージョンの開発に取り組んでいます。プロジェクトは「Remarkable Alexa」と呼ばれ、6月30日の発売期限に向けて進行中なのですが、外部顧客1万5000人を対象に行われたテストで、Alexaが不正確な応答や不必要に長い応答を返すなどの障害が発生してしまい、苦戦しているようです。
現在、Amazonはこの問題に対処するためにAlexaの技術スタックの大規模な見直しを行っているのですが、チーム内で一部の軋轢も報告されています。過去にはAlexaの機能に課金する実験を行ってきましたが、音声アシスタントの持続可能なビジネスモデルを見つけるのが難しかったようです。しかし、米国では Google アシスタントのユーザー数が今年 8,880 万人になるペースで推移しており、Siri の 8,420 万人、Alexa のユーザー数は 7,560 万人と予測され、依然、多くのユーザーが利用しています。
一方、Amazonのデバイス・サービス部門は、自動運転車Zooxやホームセキュリティ機器「Ring」などの事業を擁する中で、2022年以降に数回の人員削減を経験しています。Amazonの新AGIチームを率いる首席科学者兼上級副社長のロヒット・プラサド氏は、彼らの最大の使命は「Amazonのすべてのビジネスと人類に利益をもたらす世界クラスの汎用インテリジェンス・サービスを構築する」ことだと伝えていますが、生成AI時代における、同社のAlexa戦略が改めて注目されます。