Weekly Newsletter #174
テスラの行く末に暗雲?/イーロン・マスク、8月にロボタクシーを発表する/ アマゾン、クラウドコンピューティング事業で数百人を削減/ データセンタへのAI需要は予想以上
おはようございます。Laraです。
毎週欠かさずNews Letterを発行してきたMarkさんに代わりまして今週からアメリカに残ったメンバーで続けていきます。Markさんはアテンドのある日も、出張中も、お休みの日も、旅行中も、毎朝5時からニュースをチェックし、その中で週末に選りすぐりのニュースをみなさまにお伝えしていたそうです。そんなMarkさんの思いを引き継いで続けていけるのか?!不安でいっぱいですが早速始めていきます!
テスラの行く末に暗雲?
テスラの第一四半期の売上が減少し株価も下落。製品の古さやマスク氏の行動が影響
新工場建設で生産拡大。自動運転とロボタクシーへの投資に期待
今週発表された第一四半期のテスラの販売台数は、2020年以来初めて前年同期を下回りました。2024年に入ってからテスラの株価は34%下落し、売上と利益率も減少しています。電気自動車への関心が低下し、テスラのモデルラインナップが古くなっていることが課題となっています。一方で、マスク氏の関心が他の事業に移り、テスラ株を売却してTwitterを買収し、AI会社を立ち上げたり、ソーシャルメディア上での極端な発言が消費者を遠ざけているという報告もあります。価格競争が激化する中、テスラは市場での地位を維持するために苦戦しています。 しかし、テスラは依然として利益を出しており、世界で最も価値のある自動車メーカーという地位を保持しています。ドイツとテキサスに新たな工場を設立し、わずか1年足らずで生産能力を80%も大幅に拡大したテスラは、自動運転技術やロボタクシーに向けた楽観的な見通しを示しています。投資家の間では、これまで何度も挑戦を乗り越えてきたマスク氏のビジョンを信じる強い支持があります。
第一四半期の売り上げ発表を受け、テスラの分析記事や後追い記事が多数の新聞社から発表されています。良くも悪くも注目の的ですね。
イーロン・マスク、8月にロボタクシーを発表する
8月8日にハンドルなし「ロボタクシー」発表予定。自動運転へ進化
安全性問題に直面しつつ、オートパイロットの未来と法的課題に取り組む
マスク氏は、ハンドルやペダルがない新型テスラ・モデルを8月8日に発表すると明らかにしました。この新型車は「ロボタクシー」と称され、テスラが目指す完全自動運転への道のりの中での最新のステップです。テスラは現在、「完全自動運転機能」というソフトウェアを車両に搭載し、その宣伝活動を積極的に行っています。このソフトウェアは、車線変更やハンドルの操作を支援する「オートパイロット」機能をさらに発展させたもので月額199ドルです。しかし、この運転支援ソフトウェアの安全性については、規制当局から厳しい監視を受けています。テスラはリコールを実施し、ソフトウェアの更新に合意しました。マスク氏は、自動運転技術がテスラの高い評価の基礎であり、車のオーナーがウーバーのような配車サービスを提供できる未来を描いています。ただし、過去にオートパイロット関連の事故が発生したことから、テスラは法的な問題にも直面しています。テスラは、オートパイロットはドライバーを支援するシステムであり、その能力を過信してはならないと強調しています。
8月8日を楽しみに待ちたいと思います。
アマゾン、クラウドコンピューティング事業で数百人を削減
AWS、数百人削減。クラウド需要減でリソース最適化必要
「Just Walk Out」技術撤廃、アマゾンフレッシュで人員削減
AWSは、営業、マーケティング、グローバル・サービス部門で数百人の雇用を削減する予定だと発表しました。クラウドコンピューティング事業はアマゾンの利益の大部分を占めてきましたが、昨年は法人顧客が支出を制限したため需要が減速しました。
同社の広報担当者は、これらの措置は顧客へのイノベーション提供のために、投資、雇用、リソースの最適化を続ける上で必要だと述べています。クラウドコンピューティング事業は減速しているものの、アマゾンはAIへの取り組みを推進しています。アマゾンだけでなく、ウォルマートやターゲットもAIを利用した配送時間の短縮を目指し、顧客の期待に応えるためのプロセスに大きな投資をしています。
さらに、アマゾンは自社の食料品店「アマゾンフレッシュ」で導入していた、カメラとセンサーを使用し店を出る際に自動で料金を精算する「Just Walk Out」技術の撤廃を決定しました。この技術に携わる人員も含め、関連部門で数百人の削減が行われる予定です。
テクノロジの移り変わりの早さを感じます。
データセンタへのAI需要は予想以上
AIによるデータセンター需要増。コアウィーブが拡張予測
電力網の負荷、物理的障害に大手も直面
コアウィーブの共同創業者であるブライアン・ヴェントゥーロ氏は、ニューヨークでのブルームバーグ・インテリジェンス・サミットにおいて、AIによるデータセンターの需要が今後5年間で世界市場を顕著に拡大させると述べました。彼はこの需要の増加が一般に過小評価されていると指摘し、ジェネレーティブAIのブームがデータセンター建設の増加を促し、それによって電力網への負荷や政治的な争いが生じる可能性があると警告しました。コアウィーブは、AIやMLなどの計算集約型ワークロードに特化したクラウドサービスを提供する新興企業で、現在160億ドルの評価額で資金調達の交渉を行っています。業界では、年間2500億ドルがデータセンター機器に投資されると予想されており、アマゾンなどの大手企業もAIツールに対する需要の増加に応えるために大規模な投資を計画しています。しかし、新規や既存のデータセンターの拡張には、送電線や変電所の建設などの物理的な障害が存在し、これらの課題には「ハイパースケーラー」と呼ばれる大手企業も直面しています。
データセンターの電力については世界的な課題になっており、省電力技術に関連したStartupも多く出てきています。
今回は取り上げなかったけれど面白かったニュースと上記関連ニュース