Weekly Newsletter #194
Nvidians、Metamates、Amazonians:技術者のニックネーム / カリフォルニア州のガヴィン・ニューサム知事、物議を醸したAI安全法案に拒否権 / スリーマイル島原発が復元し、Microsoftに送電
シリコンバレーでも日本料理はものすごく人気があります。特にラーメンが人気ですが、それと同じぐらい居酒屋やお寿司も人気があります。この間、友人の誕生日をお祝いするため、日本料理屋さんに行ってきました。こちらのお店も大人気ですが、それもそのはず、写真のとおりとても美味しい魚を振る舞ってくれます。
当然、日本で食べるよりもずっと高くはなってしまいますが、日本と同じかそれ以上とも思えるレベルで美味しい魚料理が楽しめました。
シリコンバレーにお越しになって、そろそろ美味しい日本の料理が食べたいなと思った時には、ぜひ訪れてみてください!
SAKAE Sushi & Grill
https://maps.app.goo.gl/1dKzXcr6RJnnofHC7
Nvidians、Metamates、Amazonians:技術者のニックネーム
今週は、まずは、かるい記事からご紹介。
シリコンバレー界隈では所属する会社によってニックネームをつけたがることをご存知でしょうか?私の知る限りでは、IBMの社員が自らをIBMer (アイビーエマー)と呼び始めたのがはしりかなと思っています。
あとは有名なのがGoogleのGoogler(グーグラー)でしょうか。ちなみに新しくGoogleに入社した人は、Noogler(ニューグラー)のようです。おそらくこれは、GooglerとNewbie (新入り)がかけられていると思われます。また、Googleを退社した人はXoogler (ズーグラー)で、ex-Googlerを短縮したものと思われます。
これが他のビッグテックにも広がりを見せて、AmazonはAmazonian (アマゾニアン)、MetaはMetamates (メタメイツ)、MicrosoftはMicrosofties (マイクロソフティーズ)、AnthropicはAnts(アンツ)、NvidiaはNvidians(エヌヴィディアン)だそうです。
じゃあAppleは、Appler(アップラー)かと思いきや、Appleには特にニックネームのようなものは存在しないようです。ただ、アップルストアの人たちはGeniuses (ジーニアス)って呼ばれるよねっ記事では紹介されていました。
こういうニックネームは社員のモチベーションの向上につながっているんでしょうね。日本の会社では見かけたことないですが、試してみると意外にも社員に受け入れられるかも?
カリフォルニア州のガヴィン・ニューサム知事、物議を醸したAI安全法案に拒否権
ここからは真面目に?ニュースをご紹介いたします。
カリフォルニア州知事が人工知能安全法(Artificial-Intelligence Safety Bill) に拒否権を行使しました。理由としては、この法案が適用されるのは最大かつ最も高価なAIモデルのみであり、それらがリスクの高い状況で展開されているかどうかは考慮されていないことのようです。
この法案は、一定のコンピューティングパワーの基準を満たし、少なくとも1億ドルのトレーニング費用がかかるAIモデルに適用されるものでして、OpenAI最大のGPT-4の推定費用と一致しています。なお、カリフォルニア州で事業を行う企業は、本社所在地に関係なく対象になります。
Google、Meta、Microsoft、OpenAIは、この法案について、基準が曖昧だとして懸念を表明しています。
法案の中身としては、大規模なAIモデルの開発者に対して、重大な被害を引き起こす、または重大な被害を現実にするといったリスクをもたらさないよう”妥当な注意”を払うこと、とされています。この法案では、その被害とは、少なくとも5億ドルの損害または多数の死傷者をもたらすサイバー攻撃と定義されており、また、開発者は、AIが危険な行動を開始した場合に、人間がAIを停止できるようにすることが義務付けられています。
アメリカは新たにプライバシー権法 (APRA)も審議されているところです。AIに対する規制に加えて、AIで取り扱われるプライバシーデータの規制も今後は確実に整備されていきます。日本の企業に与える影響も少なからずあるので、今後のアメリカのAIおよびプライバシーに関する法規制には要注目です。
スリーマイル島原発が復元し、Microsoftに送電
アメリカの電力会社コンステレーション社は、Microsoftと過去最大規模の電力購入契約を締結しました。この契約により、スリーマイル島の原子力発電 TMI1号機が稼働を再開し、数十年にわたりオンラインを維持することになります。
スリーマイル島の原子力発電所というと、事故のイメージがどうしても強く残っていますが、再稼働するTMI1号機は完全に独立した施設であり、その長期運転は2号機の事故の影響を受けていない、と記載されています。
再稼働に備え、タービン、発電機、主電源変圧器、冷却・制御システムなど、原発を復旧させるために多額の投資が行われており、さらに、 原子炉の再稼働には、包括的な安全および環境レビューに続く米国原子力規制委員会の承認と、関連する州および地方機関の許可が必要となっている、とのこと。
コンステレーション社としては、少なくとも2054年まで発電所の運転を延長するライセンス更新を追求する予定だそうです。
ペンシルベニア州建設貿易協議会が委託した最近の経済影響調査では、この新しいデータセンター (彼らは CCEC:クレーン・クリーン・エネルギー・センターと命名) が直接・間接雇用を 3,400 人分創出し、800 メガワット以上のカーボンフリー電力を送電網に追加することが明らかになったと主張。さらに、この報告書では、発電所の再稼働によりペンシルベニア州の GDP が 160 億ドル増加し、州および連邦税として 30 億ドル以上が創出されることも示されているとして、コンステレーション社は正当性を訴えかけています。
こうした原子力発電所をクリーンエネルギーとして活用する動きはMicrosoftに限りません。Amazonも原子力発電所に隣接する960メガワットのデータセンター用地について、タレン・エナジーと6億5000万ドルの契約を結びました。
AIの開発、およびそれに伴う大きな電力消費は今後の課題になるでしょうね。そこに原子力発電所をクリーンエネルギーとして利用するという発想は日本にとっては難しい選択肢かと思います。
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