Weekly Newsletter #58
今週木曜の11月25日はThanksgivings・感謝祭でした。娘の学校では1日前の24日からお休みでしたので、今週は何となく浮き足立った週でした。学校のお休みに合わせて旅行へ出かける方も多かったようです。こちらではコロナワクチンのBooster Shot(3回目の接種)と5〜11歳向けの接種も始まっています。ホリデーシーズン前に打っておきたいと考える人が多いのか、今、接種会場はどこも混んでいます。併設する子供向けの会場ではバルーンアートやおもちゃが用意され、子供向けのアップテンポな音楽が流れていました。
もしかすると、コロナワクチンの接種はThanksgivingのように毎年暮れの恒例行事となるのかな、と感じました。
北米企業が産業ロボットを急ピッチに拡大
労働者不足に多くの企業が悩まされていますが、それもあってか、北米企業のロボット導入が記録的な数字となりました。業界団体(Associationfor Advancing Automation)によると、工場やその他の産業ユーザーが今年の9ヶ月で29,000台のロボットを注文しており、昨年同時期より37%増の14.8億ドルとなるようです。これは2017年度のピークを超える数字なんだそうです。また、これ迄は主に自動車業界が産業用ロボットの最大ユーザであったのですが、今年、他業種が自動車業界を上回ったとのことです。自動車業界からの受注は20%増加している点からも、他業種のロボット需要の増加(53%増)が目覚ましかったようです。
いまアメリカではGreat Resignation(大離職時代)なんて言葉が流行っており、夜勤のある工場ラインでは尚更、労働者の確保が難しくなっているようでして、このようなロボット導入は更に加速しそうです。
米アルファベットがGoogleオフィスにお掃除ロボットを配置
<One of Alphabet’s Everyday Robot machines cleans the crumbs off a cafe table. Image: Alphabet>
ロボットネタをもう1つ。Alphabetが新たなロボットをgoogleオフィスに導入しました。このロボットは当面、オフィスフロアの掃除を担当するのですが、家庭にあるようなお掃除ラボとは随分と異なるようです。同社のEveryday Robots Projectは「汎用学習ロボット」の作成がメインミッションでして、今回のお掃除ロボはこのProjectからリリースされました。そして「何が汎用的なのか?」ですが、今回のロボットはゴミの分別からデーブル拭き、ドアの開け閉めを同一のアームで行っていまして、この点が「汎用的」なんだそうです。ロボットアームに代表される産業用ロボットは1つの定められたタスクを素早く正確に行うことが出来ますが、家庭やオフィスなどの「unstructured (構造化されていない) 」環境で、つまり色々ある混沌とした状況でロボットが初めての体験をするようなシチュエーションは想定されていません。しかし、今回のお掃除ロボは想定されない事柄に直面しても、自ら学習しながらスキルを獲得していくことが出来るようです。
GIF画像を見ると、ロボットは随分遅く未だ学習過程にあるようですが、我々のオフィスのような身近なところに投入されたのは、画期的ですよね。
ボストンのスタートアップが256キュービットの量子コンピューターを作成
ボストンのスタートアップであるQuEra Computingが、256キュービット(量子ビット)の量子コンピューターを発表しました。この256キュービットがどれ程に凄いのか?ですが、2019年にGoogleとIBMが53キュービットマシンを発表し、先月にはIBMが127キュービットの量子プロセッサを発表して大きな反響があった事からすると、このQuEra Computingの256キュービットが如何に凄い事なのかがイメージ付くかと思います。量子コンピューターは医学・金融・神経科学・AIなどの分野に変革をもたらす事が期待されていますが、このような複雑な問題への適応には、数千キュービットが必要となるであろう、と言われています。そう言った意味では、量子コンピューターの実用化には大きな壁があったわけですが、QuEra Computing社は2年以内に1000キュービットに達すると予想し、将来的には数十万キュービットまでスケールアップ出来るよう現在取り組んでいるとのことであり、大きなブレイクスルーと言えそうです。
GoogleでもIBMでもなく、スタートアップからこのブレイクスルーが生まれたことが、何とも素敵ですね。
NFLスタープレイヤーの給与がBitcoinで支払いへ
NFLスタープレイヤーであるOdell Beckham Jrが、自身に給与全てをBitcoinで受け取るとTweetしました。先日、Green Bay PackersのAaron Rogersが給与をBitcoinで受け取ると発表しましたが、それに続く形となりました。これは、"Buy now, pay later"で知られるCach Appとの提携によるものです。Cash Appは簡易払いシステム大手のSquareが今年夏に買収した企業ですが、SquareはTwitter創業者でもあるJack Dorseyが率いていますので、彼のCrypto(暗号通貨)普及への戦略の1つなのかもしれません。
最近、スポーツ業界で頻繁に暗号通貨の話題を耳にします。先週にお伝えしたLAのNBA会場の命名権をCrypto.comが購入したのも1つですし、NFLの生ける伝説Tom Bradyも自身で、スポーツとエンタメ向けのNFTの会社(Autograph)を興しています。
Autographのサイトを覗いてみますと、大阪ナオミ選手のサインカードが$15,000程で売られていました。凄い盛り上がりを感じますね。
今週のWeekly newsletter はいかがでしたでしょうか? 皆さんからの感想やご意見をお待ちしています。Like♡ボタンを押して、友達やSNSへのシェアも宜しくお願いします。
ポッドキャストも配信していますので、ぜひお聴き下さい