Weekly Newsletter #73
ベイエリアは暖かい日が続いています。シリコンバレーの丘は普段は茶色の草で覆われているのですが、この時期は新緑の緑色に染まり、また様々な花も咲きますので、何とも気持ちのいい場所になります。昨日、近くの丘でトレッキングを楽しんだのですが、そこには一面にオレンジ色のカリフォルニア・ポピーが咲いていました。このポピー、カリフォルニア州の州花でして、保護の対象なんだそうです。野生のポピーを摘み取ると罰金が科せられると聞いたことがあります。
本当かな・・、と思い少し調べてみたのですが、半分本当のことでした。州立公園やナショナルパーク内の植物を摘むのは違法で、最高1,000ドルの罰金、さらには6か月の懲役で罰せられる軽犯罪となるためです。なるほどですねw
Qualcommのメタバースへの本気度は??
Qualcommが1億ドルのメタバース開発基金(Snapdragon Metaverse Fund)を立ち上げ
スクウェアエニックスとのゲームコラボも発表
Qualcommのメタバース開発プラットフォーム(Snapdragon Spaces)の拡大を意図か
Qualcommが2つの大きな発表を行いました。メタバース開発基金を立ち上げと、スクウェアエニックスとのコラボレーションです。この1億ドルの開発基金はゲームやウェルネスなど、広くを対象としたベンチャー投資ですが、QualcommはSnapdragon Spacesとの名のARアプリ開発プラットフォームをリリースしていますので、当然、このプラットフォームで開発する企業にも投資が入ることでしょう。また、スクウェアエニックスとの協業は拡張現実(XR)を実現するためのものとのことです。
この2つの動きは、Qualcommのメタバース戦略の中心とも理解出来ます。投資は自社開発プラットフォーム:Snapdragon Spacesの使用にインセンティブを与えるものですのし、スクウェアエニックスのようなビックネームとの協業は、同社プラットフォームの認知度向上に繋がるでしょう。
ファイナルファンタジーがVRグラスでプレイ出来る日も近いのでしょうか・・、楽しみですね。
サイバー攻撃・ランサムウェアの報告を強制する法案が米上院で可決
重要インフラを担う企業・政府機関に対し、サイバー攻撃・ランサムウェア支払いのレポートを強制する法案が上院で可決
サイバーセキュリティに対してリスクベースのアプローチを求める法案
数百万のユーザに電力供給する会社に対してなら分かるが、数千人に水を供給してるような小さな会社だと経営的に対応が難しい 、との反応も
重要インフラを担う企業・政府機関に対し、セキュリティーインシデントのレポートを強制する法案が上院で可決されました。このサイバーセキュリティー法は、重大なサイバー攻撃を受けた場合は72時間以内に、ランサムウェアへの支払いが発生した場合は24時間以内に、連邦政府への報告を強制します。この法案はサイバーセキュリティに対してリスクベースのアプローチを求めるものであり、「何か悪いことが起こる可能性、その影響、そしてそれをどう改善するのか?」、このようなコンセプトがベースとなっているようです。しかし一方では、「数百万のユーザに電力供給する会社に対してならわかるが、数千人に水を供給してるような小さな会社だと経営的に対応が難しい 」といった実現性への懸念も挙がっているようでした。
重要インフラへの情報セキュリティを、米政権がどう舵取りするのかに注目です。
NVIDIAが自社チップの製造にIntelの生産設備の利用を検討?
NVIDIAが自社製品の製造にIntelを検討と表明
Intelは昨年度、他社が設計したチップも製造する「数十億ドル規模のファンドリービジネスプロジェクト」を発表していた
現在、TSMCがNVIDIAのチップの大半を製造しているが、IntelがTSMCのようになるには文化や運用を根本的に変える必要があるともコメント
NVIDIAが自社チップの製造拠点(ファウンドリー)にIntelを検討中と表明しました。Intelは昨年度、他社が設計したチップも製造する「数十億ドル規模のファンドリービジネスプロジェクト」を発表しており、今回のNVIDIAの発表は、このIntelのファンドリービジネスを意識したもののようです。(QualcommとAmazonがファウンドリビジネスの顧客となり、Intelのファンドリービジネスは堅調なようです。)一方で、NVIDIAはIntelが他社チップの製造所となるには時間がかかると考えています。現在、台湾のTSMCがNVIDIAチップの大半を製造しており、TSMCは世界中の300社とビジネスをしているのですが、IntelがTSMCのようになるには「文化と運用を根本的に変える必要がある」とコメントしていました。
Intelのファンドリービジネスを意識しつつも、「そんなに簡単じゃないよ」と発表するNVIDIAはビジネス巧者ですね。
NASAが月面着陸プロジェクトに2社目の民間企業を入札予定か
NASAが月面着陸プロジェクトで2社目の民間企業の入札を予定か
昨年度の入札ではイーロン・マスク率いるSpaceXが勝ち取ったが、次の入札があればジェフ・ベゾスのBlue Originが有力候補
民間を活用するアプローチが、宇宙事業のイノベーションを牽引
NASAが月面着陸プロジェクトで2社目の民間企業を採用すべく、入札を予定しているようです。このプロジェクトは昨年度にイーロン・マスク率いるSpaceXが落札し、ジェフ・ベゾスのBlue Originは敗れていたのですが、次の入札ではBlue Originが有力候補となるでしょう。NASAは、特定の要件を設定した固定価格契約を求めますが、民間企業がNASAの要件を満たすのであれば独自の設計を考案出来るようなアプローチをとることで、宇宙事業のイノベーションを促進しています。このアプローチがSpaceXのカプセルに繋がり、日本人宇宙飛行士の野口さんも搭乗して宇宙に行かれました。
我々一般人が宇宙旅行できる日も近いのでしょうか・・・
今週のWeekly newsletter はいかがでしたでしょうか? 皆さんからの感想やご意見をお待ちしています。Like♡ボタンを押して、友達やSNSへのシェアも宜しくお願いします。
ポッドキャストも配信していますので、ぜひお聴き下さい。