Weekly Newsletter #79
ベイエリアはコロナ規制が殆ど解除されつつありますので、交通量も増え何処も混み合っています。
昨日、サン・マテオのショッピングモールを訪れたのですが、若者でひときわ賑わっている所がありました。なんだろうと覗いてみると、VRで没入感のあるゲーム体験を提供するSandbox VRの店舗でした。コロナのためチャプター11(民事再生法)を申請していましたが、いつの間にか再開していたようです。とても人気なようで、その日の予約は満席で体験はできませんでしたが、いずれトライしてみたいと思います。意外にTeam Buildingにもいいんじゃないかとも思っていますw
Metaのイーコマース戦略は道半ばか・・・?
Appleのプライバシーポリシー変更で収益悪化に苦しむMetaがeコマース事業を強化(Facebook・Instagramから販売)
しかし、まだ課題は多い模様 - 多くの小売店が「使い難い・基本的な機能も無い」とコメント、eコマース事業を担当する上級幹部が過去半年で5名も退職
メタバース(人々が働き、遊び、交流する仮想世界)との融合がポイントか
Appleのプライバシポリシー変更で収益性の悪化(売上損失100億ドル、株式が34%下落、市場価値3078億ドル損失)に苦しむMetaがeコマース事業を強化しています。Metaにとり、このeコマース事業はアプリ内で商取引チャネルを開発することで自社サービス広告の効果測定も可能となるため、従来のユーザデータを活用する広告ビジネスを復活させる上でも非常に重要です。実際、eコマース最大大手のAmazonは、直近の四半期の広告売上高が78億8000万ドル(前年同期から23%増加)を稼いでおり、eコマースによる広告ビジネスは成功事例があります。しかしMetaのeコマース事業は未だ課題も多いようで、利用する小売業者から「使いづらい、基本的な機能が揃っていない」とのコメントも出ています。それもあってかMetaでeコマースを担当する上級幹部が半年で5名も退職しています。
おそらく、今後はMetaがフォーカスするメタバースとの融合が鍵となるのでしょう。
スマートビルディングはエコロジー?
スマートビルディングが注目を集めている
在宅勤務が普及した今、オフィススペースの競合は従業員の自宅 - 従業員の生産性向上、コロナウィルス対策、環境配慮など、AIやセンサー技術を使った多くの機能を有している
プライバシーとサイバーセキュリティーが課題
スマートビルディングが注目を集めています。コロナで在宅勤務が広く普及した今、オフィススペースの競合は従業員の自宅となりました。故にこのトレンドは「AIやセンサー技術で従業員の生産性向上・コロナ対策・環境配慮などを実現して、オフィススペースをより魅力的にしよう」というものです。具体的な機能の例としては、「顔認識カメラとスマートエレベータで従業員がどこにも触れることなくガレージから自身のデスクに移動できる」や「会議室の粒子レベル・CO2レベルをセンサーで常時計測して空気品質が悪くなると空調システムが新鮮な空気を流し入れる」、このような事例が記事で紹介されています。
このようなソリューションはとても便利ですが、従業員のプライバシー配慮とサイバーセキュリティが大きな課題です。便利さとプライバシー保護の両軸のバランスが、今後の鍵となるようです。
今週のTwitter買収News - ビルゲイツのコメント、など
ビルゲイツがイーロン・マスクのTwitter買収についてコメント - 陰謀論など、誤情報拡大に繋がる可能性を懸念(一方でTeslaの地球環境への貢献を大きく評価)
資金面では、オラクル共同創設者ラリー・エリソン、ベンチャーキャピタルのセコイア、フィデリティを含む18人の支持者を獲得
暗号通貨取引所のBinanceも5億ドルを投資 - 同社CEOは「Blank check(金額欄が空白の小切手:つまり「自由にやっていい、お金は出す」の意味合い)」を発行したとコメント
今週もイーロン・マスクのTwitter買収に関連するニュースを幾つか紹介します。
ビルゲイツがこの買収により「陰謀論などの誤情報が広まってしまう可能性がある」とコメントしました。(デマ・誤情報の拡大を防ぐには、TwitterなどのSNS上での対応がある程度は必要となるはず、とビルゲイツは考えているようです。)
資金面では、オラクル共同創設者ラリー・エリソン、ベンチャーキャピタルのセコイア、フィデリティを含む18人の支持者を獲得しました。その一人である暗号通貨取引所のBinanceは5億ドルを出資するのですが、同社CEOは「Blank checkを発行した」とコメントしています。このBlank checkは金額欄が空白の小切手、つまり「自由にやっていい、お金は出す」の意味合いです。実際、ジャオCEOは「投資後にイーロンが何をしたいのかを理解し、それを支持する」と述べています。創業者ジャック・ドーシーの思想もあり、TwitterはBlockchainに前向き(NFTも導入済み)な事もあり、暗号通貨とのシナジーを期待しているのかもしれません。
Shopify - フルフィルメント企業を買収、Amazonとの競争激化へ
Shopifyがフルフィルメント(物流・配送)企業を21億ドルで買収
この買収により、顧客小売業者は製品配送の可視化・迅速化が可能となる
競合のAmazonは先月に「Buy with Prime」を発表、Amazonマーケットプレイス以外のサイトでもPrimeメンバー向けに販売が可能となり、イーコマース市場は激化
Shopifyがフルフィルメント(物流・配送)スタートアップのDeliverrを21億ドルで買収します。この買収により顧客小売業者はエンドユーザー近くの倉庫に製品保管が可能となり、且つ、配達のプロセス可視化と迅速化を享受できるようになります。コロナ需要が終わった今、Shipifyの成長(第一四半期の収益は22%増、前四半期の41%増から減少)は鈍化していますので、この買収はShopifyにとり大きな舵取りと言えそうです。
また、イーコマース最大大手のAmazonが先月に「Buy with Prime」を発表し、Amazonマーケットプレイス以外のサイトでもPrimeメンバー向けの販売が可能となりました。そう言った意味でもイーコマース市場は激化しているのですが、顧客小売業者としては選択肢が増える事となるので良い傾向でしょう。Amazon一択で購買データを吸い取られ続け、Amazonから離れられなくなる事を懸念する小売業者も多いようです。
今週のWeekly newsletter はいかがでしたでしょうか? 皆さんからの感想やご意見をお待ちしています。Like♡ボタンを押して、友達やSNSへのシェアも宜しくお願いします。
ポッドキャストも配信していますので、ぜひお聴き下さい。