Weekly Newsletter #85
チャットボットがついに「感性」を持った?、グーグルエンジニアの主張 / Twitterの生みの親、ジャック・ドーシーがWeb5構想を発表 / 遺伝子操作した作物で炭素除去 / Metaのお膝元、メンロパークでグリーンビルディング計画が開始
最近、色々なものが高くなった気がしまして、40年ぶりのインフレを肌で感じます。ベイエリアでのガソリン価格は6ドルを超え、7ドルに届きそうな勢いです。少し前の2020年では1ガロンで約3ドル前半だったので、ほぼ2倍の価格です。先日入れたガソリンは6.5ドルでした。1ガロンは約3.78リットルですので、1ドルを135円で計算するとリッターあたり231円になります。それと、卵も高くなってきました。12個パックで5.49ドル、700円を超えます、高いです。。
チャットボットがついに「感性」を持った?、グーグルエンジニアの主張
Googleエンジニアが「AIチャットボットが感性を持った」とTwitterでポスト
自身と会話型チャットボットLaMDAとの会話例を公開
Googleはこの考えを否定、また機密保持ポリシーに違反したとして、該当エンジニアをサスペンド
エンジニアをも錯覚させる精度に注目が集まる
Googleのエンジニアが「AIチャットボットが感性を持ったと感じる」と投稿しました。このエンジニアは、LaMDA(Googleが開発するチャットボット)を「人」と呼ぶに至った、宗教・意識・ロボット工学などに関する会話をTwitter上で公開しています。
Googleは昨年度、「革新的な会話テクノロジー」としてLaMDAを発表しており、この会話型の人工知能が人間と自然に会話する模様をGoogleブログで公開していました。しかしGoogleはこのLaMDAが感性を持っているとは考えておらず、今回のエンジニアに対しても「倫理学者や技術者を含むチームで検討した結果、証拠が彼の主張を裏付けていないことを彼に知らせた」とコメントしています。また、冒頭のエンジニアはGoogleの機密保持ポリシーに違反したために有給の休職となってしまったとのことです。
Googleのエンジニアに「感性を持った」と信じさせるほどの精度を持つAIチャットボット、LaMDAに興味がつきません。今後も注目です。
Twitterの生みの親、ジャック・ドーシーがWeb5構想を発表
ジャック・ドーシーが「Web5:分散型Webプラットフォーム」構想を発表
ビットコインブロックチェーン上に作るWeb3とWeb2.0でWeb5
分散型IDと分散データストレージデータでユーザーデータをプラットフォーマーから返還する
Twitterの生みの親であるジャック・ドーシーがWeb5構想を発表しました。正確には「Web5: 分散型Webプラットフォーム」というプロジェクトであり、ビットコインブロックチェーン上に構築されたWeb3とWeb2.0の組み合わせで「Web5」と名称しているようです。Web5の仮想通貨レイヤーはビットコインを基盤としますが、コンピュータサイエンスや暗号技術から多数の技術も活用して実現するとのことです。Web5は「分散型IDと分散データストレージデータによりIDの所有権をユーザが保持出来るようになる(今は事実上、Googleなどのプラットフォーマーが持っている)」「アプリ開発者はアプリ開発に集中出来るようになる(ユーザーデータを独占していたプラットフォーム側の都合は気にしなくてよい)」、このような世界を目指しているようです。このWeb5はオープンソースとして開発中であり、正式なリリース日は未だ予定されていないようでした。
分散IDと分散ストレージでプラットフォーマーのデータ独占を防ぎ、ユーザーが明示的にログインしなくてもアプリケーション間をシームレスに移動できる、つまり、開発者が作った様々なアプリが中央の仲買人を経由せずに直接やりとりする、このような世界観は現在のWeb3と殆ど変わらない気もしますが、天才ジャック・ドーシーの取り組みですので注目ですね。
遺伝子操作した作物で炭素除去
カリフォルニア・バークレーの研究者が、空気中の炭素をより多く取り込む作物の遺伝子研究を進めています。このプログラムは先ずは3年で計画され、マークザッカーバーグの財団から1100万ドルの助成金で活動するとのことです。
植物による炭素除去は巨大な樹木が想像されることが多いかと思います。確かに樹木は寿命も長く数十年に渡って炭素を閉じ込めることが出来ますが、時間がかかります。しかし殆どの作物は樹木よりも早く成長し試験プロセスをスピードアップすることが出来るため、研究者達は注目しているようです。また、植物が動物や人に食べられると、その炭素は通常空気に戻ってしまいますが、改変した植物はバイオオイルなどの炭素を留められる物質を作るためにも使用することも出来るので、炭素回収後のストレージの研究としても注目を集めているようです。
しかし、植物の遺伝学はあまりよく理解されておらず「炭素除去のために植物を最適化することは難しいだろう」という意見もあるようです。一方で、タバコやイネの遺伝子研究は進んでいますので、最初の取り組みはイネに焦点があてられる事となりそうです。
お米を作って炭素除去できる未来が来ると素晴らしいですね。
Metaのお膝元、メンロパークでグリーンビルディング計画が開始
カリフォルニアのメンロパークで商用ビルの95%を電化とする取り組みが開始(カーボンニュートラル施策)
NYのスタートアップ、BlocPowerとの官民プロジェクトとして開始される
グリーンビルディング化には日本製エアコンも採用されている
メタのお膝元であるカリフォルニアのメンローパークで、商標ビルの95%を電化にする計画が開始されました。2030年までのカーボンニュートラルを目標としているメンロパークメンロパークでは、建物からのCO2排出量が全体の41%と推定しており、グリーンビルディング化は急務でした。この計画はNYのBlocPower社との官民パートナーシップにて推進されます。BlocPowerは化石燃料の使用を削減のための住宅用・商業施設を改造するリーダーの1つであり、「空冷暖房用ヒートポンプ、水用ヒートポンプ、電気自動車充電ステーション、太陽光発電・蓄電池の設置」等で、既存ビルのグリーンビルディング化(ビルの電化)を実現します。
建物によるエネルギー使用は米国の温室効果ガス排出量の約38%を占めており、同社のようなグリーンビルディング化をサービス提供する企業は今後も増えそうです。また、同社が使う「空冷暖房用ヒートポンプ」は日本では馴染みのある「各部屋設置型のエアコン」であり、ダイキンなどの日本製エアコンが使われているようです。その点も好感持てますね。
今週のWeekly newsletter はいかがでしたでしょうか? 皆さんからの感想やご意見をお待ちしています。Like♡ボタンを押して、友達やSNSへのシェアも宜しくお願いします。
ポッドキャストも配信していますので、ぜひお聴き下さい。
アメリカ(だけじゃないけど)の物価ヤバいですね、、早く元の落ち着く日が来て欲しいです。
いろんな意味でアメリカは転換期って事ですかね?