Weekly Newsletter #87
大手テック企業、ここ数年で最悪の四半期を終える / FCC (連邦通信委員会)のコミッショナー、AppleとGoogleにAppストアからのTikTok削除を求める / 台湾のシリコンチップウェーハ企業、50億ドル規模の工場をテキサスに建設する計画 / FCC - SpaceXに移動車両向けの通信サービス提供を暫定許可
来週月曜は7月4日、独立記念日でアメリカは休日となります。この独立記念日は数少ない連休の1つであり、夏の始まりでもあり、且つようやくのコロナ明けとなりますので、どこに行ってもきっと混んでいることでしょう。
このNewsを書いている今は金曜の夕方です。何をしようか迷いますが、どこかにドライブで出かけようと思いますw
大手テック企業、ここ数年で最悪の四半期を終える
大手テック企業が最悪の四半期を終える
Tesla - 38%下落 / アマゾン - 35%下降 / Alphabet - 22%下降 / Microsoft - 17%下降 / Apple - 22%下降 / Meta - 27%下降
ベンチャーキャピタルはスタートアップに「今は生き残ることだけを考えよ」とアドバイス
Tesla、Amazon、Microsoft、Meta、Googleなどの大手テックが、ここ数年で最悪状況で四半期を終えました。Teslaは2021年に時価総額1兆円に達しましたが、今はそこから約38%減少して2010年の株式公開依頼最悪の株価となりました。アマゾンの株価も約35%減少、Alphabetは22%下落、Microsoftは17%の下降、Appleは22%下降、Metaは27%の下降となりました。大手テックの株価が軒並み下がった形となりましたが、これは中央銀行の金利引き上げ(インフレを防ぐため)と長引くウクライナ戦争が主だった原因のようです。実際、S&P 500は第一四半期に5%下落、第二四半期には16%も下降し、テック企業の多いナスダックは22%も下落しています。
一年前の金余り時代は遠い過去となりました。ベンチャーキャピタルはスタートアップに「今は生き残ることだけを考えよ」とアドバイスしていると言います。色々なことに備えなければなりません。
FCC (連邦通信委員会)のコミッショナー、AppleとGoogleにAppストアからのTikTok削除を求める
FCCコミッショナーがAppleとGoogleにアプリストアからのTikTok排除を求める
ByteDanceは「グローバル企業なので必要に応じてエンジニアにアクセス権を与えている(何が悪いのか?)」とコメント
ByteDanceは先週に米国ユーザのデータを米国内のOracle Cloudに移行すると発表していた
FCC(連邦通信委員会)のコミッショナーが、AppleとGoogleの各々のアプリストアからTikTokを排除するよう求めました。先週のNewsletterでもお伝えしましたが、このFCCの動きはTikTokを運営する中国企業のByteDanceに対するセキュリティリスクによるものです。米国のITメデイアであるBuzzFeedNewsは、ByteDanceの中国エンジニアが、USのユーザデータに度々アクセスしていたことを報じており、今回のFCCのコメントもこのNewsが引用されていました。なお、AppleもGoogleも共に未だコメントをしていません。一方のByteDanceは、「多くのグローバル企業ど同じく、TikTokには世界中にエンジニアがいる。ユーザーデータは暗号化されており、セキュリティーチームがアクセス権を監督して必要に応じて許可を与えている。BuzzFeedNewsの記事はミスリードしている。」とコメントしています。
先週、TikTokは全ての米国ユーザのデータは米国内のOracle cloudに移行されると発表しましたが、FCCはそれがセキュリティーリスクへの解決案となならない、と考えているようです。今後の成り行きに注目です。
台湾のシリコンチップウェーハ企業、50億ドル規模の工場をテキサスに建設する計画
チップ用シリコンウェーハ製造の最大大手である台湾のGlobalWafersが、テキサス州に50億ドル規模の工場を建設する計画が明らかになりました。世界的なチップ不足が依然続き自動車や電子機器業界に深刻な打撃を与えており、米国をはじめとして各国は国内のサプライチェーンの強化に四苦八苦していますので、この計画は米国としても歓迎ムードのようです。米国の商務長官も「米国内の半導体サプライチェーンの再構築のために重要である」とポジティブなコメントしています。この工場は今年後半から建設が開始される予定であり、2025年の製造開始を目指しているようです。(予定する生産量は月に120万枚)
米国はチップの多く(70%)がアジアで生産されていることに危機感を抱いており、アメリカ国内でチップを製造する企業に対して金銭的な支援をするチップ法案が議論されています。どうもGlobalWafersの計画はこのチップ法案が前提であり、仮にチップ法案が可決されない場合は、米国をやめて韓国に製造拠点を置く計画と言われています。今後もチップメーカの誘致合戦が加速しそうです。
FCC - SpaceXに移動車両向けの通信サービス提供を暫定許可
FCCが移動車両に対する接続サービスの提供をSpaceXに暫定付与
SpaceXはハワイアン航空とJSXと既にサービス提供を締結
航空機や飛行機など、移動しながらの接続サービス需要は多く、Starlinkの低軌道衛星サービスに期待が集まる
FCCが移動中の車両に対するStarlink接続サービスの提供をSpaceXに暫定許可を与えました。これまで、Starlinkの低軌道衛星によるインターネット接続サービスは、基本的には地上で静止している端末に対するものだったのですが、このFCCの暫定許可により、移動している車両や船舶・飛行機に対してもサービス提供が可能となります。今回の仮承認に先立って、SpaceXはハワイアン航空とJSX(米国のエアキャリア)と既にサービス提供が締結されていたようです。
SpaceXは現在、約2700の衛星を保持し40万人以上のスターリンク加入者がいます。飛行機でStarlinkのサービスで手軽にインターネットにアクセス出来る日も近いでしょう。
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