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シリコンバレーに駐在する日系IT企業のメンバーが、米国のテック事情や気になるニュースなどをお伝えします
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Weekly newsletter #23

Shige
Mar 28, 2021
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Intelの新CEOは、設計・製造に関する新戦略「IDM2.0」を発表

1月中旬にIntelの新CEOに就任したパット・ゲルシンガーは、3/23に開催された同社のイベント「Engineering the Future」にて、Intelのチップ製造を他社向けに開放し、200億ドルを掛けて新たに2つの工場をアリゾナに建設する計画を発表した。

TSMCやSamsungに遅れを取っている7nmチップに関しては、再設計して今年2QにはクライアントCPU(コードネーム: MeteorLake)をリリース予定。同時にTSMCなどのサードパーティのファウンドリ利用を拡大し、自社製造で注力する製品と外部委託する製品を分けて競争力を高めていく。そして、IFS(Intel Foundry Services)という部門を新設し、Intel自身が他社のチップを製造するファウンドリ事業も展開し、世界の半導体需要に応えていく方針だ。

現在、半導体事業は非常に難しい局面にある。最先端のチップ製造は台湾のTSMCや韓国のSamsungに依存しており、75%がアジアで製造され、米国のシェアは12%だそうだ。安全保障上の理由からHuawaiやSMICを市場から排除した影響で世界的なチップ不足が発生。HuawaiがTSMCにチップ製造を委託できなくなったことは、中国と台湾、米国との政治的な緊張とも合間って、武力介入に発展するとまで囁かれる状況だ。中国のファウンドリであるSMICのチップ製造能力は数世代遅れていると言われるが、国を上げて大きな投資と支援を行っており、数年後には脅威になると予想されている。もう一つは、先週取り上げたトピックにもあるように、AppleがArmベースの自社チップへ切り替えたように、Amazon、Google、Microsoftもカスタムチップ製造を推進していることだ。Googleは最近、Intelのベテランエンジニアを雇い入れ、新しいチップ設計に取り組んでいる。

今回のIntelの発表は、元IntelのエンジニアでVMwareを大きく成長させたパットゲルシンガーの野心的で明確な戦略が示されたと評価する声がある一方、開発と製造に膨大な費用と時間が掛かる半導体事業において、Intelが遅れを取り戻すのは容易ではないという厳しい見方もあるようだ。

Intelは米国の半導体事業を復活させようと考えているが、まずは他社に追いつく必要がある

アナリストはインテルの戦略を評価するが、実現にはまだ懐疑的である

https://newsroom.intel.com/news-releases/idm-manufacturing-innovation-product-leadership/

VMwareがクラウドネイティブセキュリティのスタートアップMesh7を買収

Mesh7は、APIに対するアクティブな脅威検出、軽減するためのセキュリティ機能を提供するスタートアップです。VMwareは、アプリケーション間の通信制御、セキュリティポリシーの適用、パフォーマンス測定などの機能を提供する Tanzu Service Mesh を有しており、これとMesh7を組み合わせることを想定して買収に及んだようだ。アプリケーションコンポーネント間の通信状況、それらが使用しているAPIを可視化できるようになり、より良いDevSecOps 環境が提供可能となる。

https://siliconangle.com/2021/03/18/vmware-buys-cloud-native-observability-platform-startup-mesh7/

Orca Security はユニコーンの評価額で2億1,000万ドルのシリーズCを調達

Orca Securityは、マルチクラウド資産を保護するエージェントレスのセキュリティ機能を提供するスタートアップで、12億ドルの評価額でユニコーン(10億ドル以上)となった。5月の段階でシリーズAだったことを考えると脅威的な成長を遂げている。従来のクラウドセキュリティツールでは、エージェントを必要とし、全クラウド資産をカバーできないなどの課題をクリアして顧客を増やしている。また、競合となる大手 PaloAlto Networks の高圧的な競合排除に対して、毅然とした姿勢で対抗している点にも注目が集まっている。

Orca security team photo

https://techcrunch.com/2021/03/23/orca-security-raises-210m-series-c-at-a-unicorn-valuation/

CiscoはクラウドセキュリティのためにTraceableを買収する?

クラウドネイティブ・アプリケーションやAPIに関するセキュリティ脅威に注目が集まっています。上記のVMwareのMesh7の買収、Orca Securityの短期間でのユニコーン化、他にもPaloAltoのDevOpsセキュリティのBridgeCrewの買収など。この記事では、APIセキュリティスタートアップの「Traceable」をCiscoが買収する可能性があるかどうかを推察した内容でしかありません。しかし、この分野の市場価値が上がってきていることだけは確かです。

シスコ(または他の誰か)は、クラウドセキュリティスタックを追跡可能にすくい上げますか?

https://www.sdxcentral.com/articles/news/will-cisco-or-someone-else-scoop-up-traceable-for-its-cloud-security-stack/

BMWとPG&EはEV車から送電網へ給電する方法をテストしています

カリフォルニア電力会社PG&GとBMWは提携し、停電時や電力供給が不足する場合に電気自動車のバッテリーをネットワーク化することで「仮想発電所」と呼ぶ地域のバックアップエネルギー源を提供することを検証しています。

EVスマート充電

https://www.theverge.com/2021/3/26/22352090/bmw-pge-ev-california-vehicle-grid-charging

トヨタ子会社のWoven Capitalは自律配送車「Nuro」へ投資

Woven Capitalは、1月に設立されたトヨタの子会社Woven Planet Holdingsの投資部門で、自律移動、機械学習、データ分析などのテクノロジーへの投資を目的としている。この度、自律配送車のNuroに投資することを発表。Nuroはカリフォルニアでの公道テストが承認されており、パンデミック下において薬や食品などの配送を行っている。トヨタが開発を進めるスマートシティ「ウーブンシティ」で活躍することになるのでしょうか。

Nuro自律配送車両

https://techcrunch.com/2021/03/26/woven-capital-kicks-off-portfolio-with-investment-in-autonomous-delivery-company-nuro/


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