Weekly newsletter #54
今週末はハロウィンです。今朝、娘はFROZENのアナ女王の姿で学校に行きました。学校に向かう途中、スパイダーマンやドラゴン、魔法使い、忍者など沢山のキャラクターと出会えました。未だコロナ禍なので皆マスク装着しての仮装ですが、去年は完全バーチャルであった仮装パレードを対面で出来るので、娘も本当に楽しみなようでした。
こちらの学校は子供の喜びそうなイベントを沢山企画してくれるのでありがたいです。ハロウィンが終わっても、12月には「National Ugly Christmas Sweater day(ダサいセーターを着る日)」なんて日もあり、今年はどんなダサいセーターを着ようかと今から楽しみです。上の写真は今年の我が家のジャック・オー・ランタンです。個人的には中々の出来なんじゃないかと思っています。
Facebookが社名を"Meta (メタ)" に変更、メタバース企業へ
「今から我々はFacebookではなくメタバースファーストの会社となります」Facebook CEOのZakerbergさんが同社のConnectカンファレンスでこのように述べ、社名変更を発表しました。新たな社名は "Meta (メタ)" です。この社名変更は内部告発に代表される最近の同社への疑惑を逸らす目的では?とも言われてもいますが、カンファレンスをオンラインで見た私の感想は、同社のメタバースへの本気度を感じる事が出来るもので、正直ライブ動画を見ている間ウキウキ感が止まりませんでした。カンファレンスではオフィス向けプラットフォーム"Horizon Workrooms"による新しい働き方や、スマートグラスでARが身近となった世界での人々の触れ合い方等が紹介されていました。これらは未だコンセプトな点も多くあるようですが、間違いなく大きなブレイクスルーなんだな、と感じられるものでした。
「"Meta" はギリシャ語で"beyond (越える)" を意味し、私にとっては "物語の次章" を表している」とZuckerbergさんは仰っていました。カッコいいですね。でも一方で、Metaはヘブライ語では "死" を表し、ブラジルでは性的な意味合いがあると後から聞いて、ちょっと笑ってしまいました。
メタバースはTechblogでも紹介していますので、是非、こちらもご参考ください。(メタバース - インターネットの後継者)
Appleのプライバシーポリシー変更が影響してか、Facebook等SNS達が減収
今年4月より運用されているAppleの新プライバシーポリシー(広告主は同意無しにiPhoneユーザーを追跡出来なくなった)が影響し、FacebookやSnapが減収となったようです。モバイル広告市場は約1300億ドル規模なのですが、このAppleのポリシー変更により広告主は広告がWebサイトへのアクセスや販売に繋がったのかを測ることが出来なくなったため、広告掲載を控える動きがあったようです。また、この減収は現在のサプライチェーン問題からの影響もあった模様です。と言いますのも、現在アメリカ国内でも流通が滞り多くの物品が届かない状況ですので、故に広告掲載自体が控えめになってしまったようです。とは言え、特に中小規模のビジネスにとってはFacebookの値上げは耐え難いものであるようでして、それもあってか、この隙間を埋めるStartupが登場しています。実際、少なくない中小規模の広告主がFacebookやGoogleから撤退し、KlaviyoやYotpoで提供されるデジタルマーケティングに予算を変更しているようです。
FacebookやGoogleなどのBig Tech一強に思えていたのですが、ここもなかなか面白い分野となりそうです。
ついにTeslaをレンタル出来るようになる!?
レンタカー会社大手のHertzが10万台のTeslaを発注し、その後、テスラの市場価値が1兆ドルを超えました。TeslaはApple・Amazon・Microsoftなどの1兆ドル企業に肩を並べる事となります。実はHertzはパンデミックの影響により昨年5月に破産したのですが、Knighthead Capital Management等から59億ドルの資金を借受けに成功し今まさに再建中です。Hertzは今後、50万台を電気自動車にする計画を立てており、このTeslaの発注が計画に向けた第一弾となるようです。HerztからTeslaを借りた人は、米国とヨーロッパ全体で3,000箇所あるTeslaのスーパーチャージャーを使用出来る事に加えて、今後、数千箇所程を保有する予定のHertzのスーパーチャージャーも利用可能となります。
早ければ11月初旬から米国と欧州の主要都市のHertzでModel 3セダンがレンタル出来るようになりますので、まだTeslaを運転出来ていない私は今から楽しみですw
AmazonとVerizonが衛星通信でイーロン・マスクに挑む
Amazonが“constellation (星座)” という名の宇宙船をVerizonの地上ネットワークに接続し、遠隔地を繋ぐビジネスを検討すると発表しました。Amazon創業者のJeff Bezosさんは衛星を作る子会社のKuiper Systems社へ100億ドルを出資しており、3000機を越える低軌道衛星でブロードバンドアクセスを提供することを計画しています。何度かこのNewsletterでも紹介していますが、イーロン・マスク率いるSpace Exploration Technologies社は1,500機以上の低軌道衛星を宇宙に送り出していますので、この低軌道衛星によるブロードバンドアクセス分野はアツい分野になりそうです。この2社以外でも、インドの通信業界の大物であるスニール・ミッタルが出資するOneWeb社などのベンチャー企業が低軌道衛星を使ったブロードバンドサービスを提供しています。
多くのプレイヤーが参入することで価格が下がるはずですので、一消費者としては歓迎したいニュースですね。
同性愛カップルも子供が作れるようになる?!
最後にちょっと珍し目の話題を1つ。シリコンバレーの起業家が、血液から卵子を作る研究を進めています。シリコンバレーで有名な起業家スクールとも呼べるY Combinator出身のマット・クリシロフさん、彼は生物学には全くの素人なのですが、カリフォルニアで卵子の形成を研究していた若者を助けるべく、Conception社を設立しました。もしも卵子形成の秘密を解く事が出来れば、2人の男性が双方の遺伝子を持つ子供を持つ事も出来るので、ゲイであるクリシロフさん自身も特別な情熱で事業を進めているようです。このConception社は、成体細胞を精子または卵細胞などの配偶子に変えることを意味する、所謂invitro配偶子形成を追求する最大の商業ベンチャーなんだそうです。
彼は「化学の難しい問題を解こうとするStartupは沢山生まれるはずであり、このようなビジネス視点(営利視点)により、より多くのブレイクスルー(科学発見)が生まれるだろう」とも述べており、確かに一理あるなと感じました。紹介しているリンク記事にはこの会社を起こした経緯や抱える課題、また日本の技術者がこの分野を切り開いたエピソードが記述されています。ご興味あれば是非ご覧ください。
今週のWeekly newsletter はいかがでしたでしょうか? 皆さんからの感想やご意見をお待ちしています。Like♡ボタンを押して、友達やSNSへのシェアも宜しくお願いします。
ポッドキャストも配信していますので、ぜひお聴き下さい
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/bay-area-newsletter-podcast/id1576921435?l=en