Weekly Newsletter #216
グローバル資金がAIに殺到 – Andreessen Horowitz、過去最大のファンド計画/GoogleとNvidia、OpenAI元幹部のAI新興企業に出資/ 春のカリフォルニア、今年は水不足の兆し?
おはようございます!
先週末は、サンノゼから少し南にあるロスガトスの「Vasona Lake County Park」に出かけてきました。自宅から車で20分ほどの場所にあるこの公園は、東京でいうと小金井公園くらいの広さで、地元ファミリーの憩いの場になっているようです。
園内では、蒸気機関車(ミニSL)が湖の脇をゆっくり走っていて、子どもたちの行列ができていました。あちこちでバースデーパーティーやバーベキューが開かれ、釣りを楽しむ人、自転車に乗って風を切る人、そしてスマホを片手に歩く人など、それぞれが思い思いにのんびりと過ごしていて、まさに“カリフォルニアらしい休日”といった雰囲気でした。
園内には「Mountain Lion(ピューマ)に注意!」という看板も立っていて、思わず調べてしまったのですが、実際に人が襲われるケースもあるようで、ちょっとドキッとしました。
そんな中でも、ゆったりと流れる空気に包まれ、リラックスした時間を過ごせました。今週は、そんな春らしい話題とともに、シリコンバレー発の注目ニュースを3本お届けします。
以前のNews Letterを見逃してしまった方は、下記にアクセス!
Weekly Newsletter #215 OpenAI、過去最大規模の巨額資金調達を実施/ ウェイモのロボタクシー拡大、クルーズは撤退/ シリコンバレーに春到来、野生の花々が丘を彩る
グローバル資金がAIに殺到 – Andreessen Horowitz、過去最大のファンド計画
🌏今週のニュースのポイントを3行で
シリコンバレーの著名VCが過去最大規模のAI専門ファンドを準備している
グローバルな投資家から2兆円近い資金を集め、米国のAIスタートアップを支援する狙い
背景には世界的なAIブームと、米国政府の政策による製造業回帰の動きがある
シリコンバレーの大手VC企業Andreessen Horowitz(通称a16z)が、過去最大規模となる約200億ドル(約2.6兆円)規模の投資ファンドを計画していると報じられています 。
このファンドは生成AI分野の成長期スタートアップ企業への投資に特化し、世界中の投資家から資金を集めて米国のAI企業を支援する狙いとのこと 。
背景には、世界的なAIブームと米国の政策による「国内回帰」の流れを受け、海外マネーが米国の先端技術企業に注目している状況があります 。
なお、a16zは既にOpenAIやDatabricks、イーロン・マスク氏のxAIなど有力AI企業に出資しており 、そうしたネットワークを活かしてAI業界での存在感を一段と強める考えとも伝えられています。
共同創業者のマーク・アンドリーセン氏とベン・ホロウィッツ氏が昨年、シリコンバレーの著名投資家としては異例ながらトランプ前大統領支持を表明したことも話題になりました 。
大型資金を呼び込むために政界との関係構築も辞さない姿勢とも受け取られており、景気の不透明感が残る中でも「AIは一世一代のチャンス」というシリコンバレー投資家の熱気を象徴するニュースと言えそうです。
GoogleとNvidia、OpenAI元幹部のAI新興企業に出資
🌏今週のニュースのポイントを3行で
lphabetとNvidiaがOpenAI元幹部設立のAIスタートアップに出資
Google Cloudは自社AI用チップ「TPU」をSSIに提供する契約を締結
大手IT企業のAIスタートアップ支援とインフラ提供が加速
米Alphabetと米半導体大手Nvidiaが、OpenAIの元チーフサイエンティストIlya Sutskever氏が設立したAI新興企業「Safe Superintelligence (SSI)」に出資したと、Reutersが伝えています 。SSIは設立数ヶ月で評価額320億ドルに達したとされ、AI分野で注目される新興企業の一つです 。
さらにGoogle Cloudは自社製AIチップTPUをSSIに提供する契約も発表しました 。Googleは当初TPUを自社内でのみ運用していましたが、最近はAnthropicなど外部にも提供範囲を広げています。AI開発用チップはNvidia製GPUが主流ですが 、SSIではTPUを主に活用しているようです 。
大手IT企業がAIスタートアップに出資し自社インフラを提供する動きが広がっており、AlphabetとNvidiaによるSSI支援もその一例と言えます。
春のカリフォルニア、今年は水不足の兆し?
🌏今週のニュースのポイントを3行で
この春のカリフォルニアは美しい景観とは裏腹に、深刻な水不足の兆候がある
雨季だった1〜3月の降水量が例年を大きく下回り、山の雪解け水も不足しているとのこと
州政府は早くも節水対策を検討しており、今夏にかけて干ばつリスクが高まる可能性がある
この春のカリフォルニアは、一見すると緑にあふれ、花も咲き誇っています。
先週末や今週末に訪れた公園でも、鮮やかな草花が咲き乱れ、豊かな自然に恵まれた季節のように感じられました。
しかし、実際には深刻な水不足の兆候が出ていると報じられています。気象データによれば、本来であれば雨季にあたる1月から3月にかけての降水量が過去最低レベルに近く、山の雪解け水も平年を大きく下回っているとのことです。
4月10日付のSFGATEによると、特に水源の多くを担うシエラネバダ山脈の積雪量が平年比でおよそ50〜60%にとどまっており、今後の雪解け水の供給量にも影響が出る見通しです。また、サクラメント川流域などの主要な貯水池でも水位の低下傾向が見られ、農業や都市部での水使用に支障をきたす恐れがあるとしています。
専門家の間では、「今年の春は気温が高く、雪解けが前倒しで進んでおり、水の“先食い”状態になっているのではないか」との指摘も出ているようです。
このところ続いている穏やかな陽気の裏で、州政府や水資源管理機関は早くも夏に向けた節水対策の準備を進めているとのこと。シリコンバレー周辺でも、公園やキャンパスの芝の管理、地域の暮らしに影響が及ぶ可能性があるとして、今後の動向が注目されています。
・・・そういえば最近、うちのシャワーの水圧が少し強くなって「おっ、快適!」と喜んでいたところだったのですが、このままだとまた“チョロチョロのシャワー”に戻ってしまうのかもしれません。
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