Weekly newsletter #47
先週月曜日はレイバーデイでした。労働者を労るこの休日は、アメリカ人にとっては夏の終わりも意味するものだそうでして、学校の授業でそれを知った娘は少しだけ寂しそうでした。でも、夏の終わりは秋の始まりですよね。それはアメフトシーズンの始まりでもあり、かぼちゃシーズンの始まりでもあります。去年はパンデミックの影響で盛大にはハロウィンパーティが出来なかったので(随分こぢんまりとしたものでした)、「今年こそはアナ雪のアナになる!!」と娘は今から意気込んでいます。かぼちゃをファーマーズマーケットに買いに行ったり、今年のジャックランタンをどう作るかを計画したり、仮装のネタを考えたりと、秋は秋で楽しいベイエリアです。
イーロン・マスクが現在のインターネットを40%高速化する!?
先週のNewsleter #46で紹介した次期iPhoneに搭載されると言われる衛星通信機能、これはLEO Satellite(Low Earth Orbit Satellite:低軌道型衛星)が採用される見込みなのですが、このLEO Sateliteについてイーロン・マスクさんが複数Tweetしていました。
情勢不安が続くアフガニスタンでの通信方法に関するディスカス「 LEOが期待できるよね・・、でも現地でのDown Link向け地上局が必要になり難しいのでは・・」に応答する形で出たTweetでして、以下のようなものでした。
![Twitter avatar for @elonmusk](https://substackcdn.com/image/twitter_name/w_96/elonmusk.jpg)
![Twitter avatar for @elonmusk](https://substackcdn.com/image/twitter_name/w_96/elonmusk.jpg)
彼はLEO Sateliteをサービス提供しているStarlink社に出資しているので、このTweetは宣伝なのでしょうが、「今後数ヶ月で打ち上げられる衛星はレーザーリンクで直接互いに通信出来るようになるので、ダウンリンクの地上局はもう必要ない。シドニー・ロンドン間であっても直接通信できる、光ファイバーより40%高速になる。北極圏は素晴らしい帯域幅をもっているよ。」と述べていました。月額$99で提供されるこのサービスは、未だ限定したユーザーを対象にしており課題も多いようですが(前金を払ったのに7ヶ月も音沙汰なし等)、Internetアクセスを持たない地球上の37億人にそれを提供しようという大きなミッションに向け、衛星を急ピッチで(年間数百〜数千の規模で)打ち上げていくようです。
近い将来、夜空を見上げるとLEO Sateliteが沢山見えちゃう、なんてことになるかもですね。
法定通貨がBitcoinに(南米エルサルバドル)
ついにエルサルバトルでのBitcoinの法定通貨化が始まりました。この法案は今年度の6月に可決されたのですが、同国は施行前日の月曜に200 Bitcoinを購入し、合計で400 Bitcoin(現レートで約$21M)を保持する事となりました。同時に、国民IDでサインアップ出来るウォレットアプリ(Chivo)がリリースされたようです。同国はDGPの24%以上が海外での出稼ぎからの送金である事もあり、最も流通している暗号通貨の正式採用は、お国柄的には適しているのかもしれません。ただ一方で、国民の70%がこの方針に賛同していない、使いこなせるか不安、なんて声も出ていますので、混迷とした状況でもあるようです。
USドルと同じくBitcoinも法的に認められた通貨となったわけですが、Bitcoinの今週の値動きを見ると同国の購入時から$5000近く下がっていまして、この不安点で価格が乱高下する暗号通貨をどのように国として使いこなすのか、非常に注目です。
Robloxがメタバースに向け "静かな" な一歩を
小学生をメインターゲットにするゲーム・プラットフォームのRobloxが、音声チャットを発表しました。「今更、音声チャット??」と私も思ったのですが、どうもこの音声チャット機能はRobloxにとり、メタバース実現に向けた "静かな一歩" となるようです。
彼らが作ろうとしているメタバースは、学校・ライブイベントといった全ての社会活動を仮想空間でも実現出来るものとして捉えていて、それにはビデオ会議や遠隔教育など多くの機能が必要になります。その一歩として今回の音声チャットが実装されたのですが、その取り組みが実に同社らしいのです。ユーザーの半数以上が13歳以下の子供たちですので、このメタバースは安全・健全である必要があります。その為に、彼らは仮想空間の「秩序を保つ事」に重きを置いたようです。つまり、イジメが発生しないように、犯罪に巻き込まれないように、と言った具合です。実際、5000人の開発者が時間をかけて開発したとの事でした。(そこには数千人規模のモデレータ投入や、AIなどの最新テクノロジーが使われたようです。)
Robloxのクリエータエコノミーは、ユーザの54%を占める13歳未満の子供等からの貢献で成り立っているとも言えますので、彼らがここを重要視するのは理解出来ます。Nintendoスイッチに夢中な娘がRobloxデビューする日も近いのかな、と日々感じる1人の親としても心強いです。
NFLに5G各社が群がる
VerizonがNFLと10年で10億ドルの5Gスポンサー契約を締結しました。この契約で、Verizonは自社の5GブランドをNFLメディアに掲載したり、NFLの試合で5G技術の実証デモが出来るようになります。
Verizonを含む米国の3大通信キャリアは5Gを拡大して顧客獲得競争をしていますが、現状、5Gにアップグレードしたいと思わせるような魅力のあるコンテンツが少なく苦戦しているようです。ですので、各通信キャリアはアメフトが5Gのマーケティングに最適と考えているようです。AT&Tはダラスカウボーイズと独占5G契約を結びましたし、T-Mobileはフロリダ州タンパのレイモンドジェームススタジアムを2021スーパーボウル用の5Gで配線しています。まさに各社がアメフトに群がっている様相です。NFLはTech企業との繋がりも多く、AWSと共同でKaggle challengeを開催し、AI画像認識で選手の怪我を(解析して)減らそうとする取り組みもしていました。アメリカのスポーツ文化を感じますよね。
夏が終わりアメフトシーズンが始まりました。スマホを5G対応に変えてアメフト見に行きたいです!!
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