Weekly newsletter #24
カリフォルニア州では4月1日から50歳以上の人を対象にワクチン接種が始まりました。4月15日には16歳以上の人が全てが対象となります。大規模且つスムーズなオペレーションでワクチン接種が行われています。全米で2回目の接種まで終えた人は既に5,798万人、全人口の17.5%(4/2時点)に達しています。1日あたり340万人が接種可能なワクチンの供給体制なので、バイデン大統領が7月4日の独立記念日には「ウイルスから独立」して、皆んなで集まってお祝いしようという話が、まんざら非現実ではないと思える状況になりつつある。
ベイエリアにある各企業もオフィス再開に動き出している。Facebookはメンローパークにある本社を初め、複数のオフィスを5月より順次再開することを発表。最初は座席数10%の収容数で再開し、9月には50%の容量にする計画です。Uberは新本社オフィスを20%の容量でオープンさせた。Googleは、4月から自主的にオフィスに戻ることを許可し、9月には週3日はオフィス出社することを基本とし、9月以降のリモートワークは申請制とするという。シアトルが本拠地のAmazonは、既に10%はオフィス勤務しており、6月末には順次社員のオフィスへの復帰を進める。Microsoftも一部オフィス勤務を開始しているが、今後も「ハイブリッドワークプレイス」を推進すると発表している。
VisaはUSDCステーブルコインで決済できるようになりました
Visaは暗号通貨USDCで決済できるようになりました。USDCとは、USドルと紐付けられ安定的な暗号通貨としてステーブルコインと呼ばれるものです。イーサリアムブロックチェーンを介して取引されます。最近になってPayPalやMastercardなどでもビットコインをはじめとした暗号通貨の取引はできるようになりましたが、ステーブルコインを決済通貨として扱うのはVisaが初めてとなります。これは、将来的にCBDC(中央銀行デジタル通貨)での決済も視野に入れた動きと言えます。
MasterCardは加盟店に暗号通貨での支払いを許可する予定 (weekly newsletter#17)
PayPalは全てのオンライン決済に暗号通貨の利用を開始 (weekly newsletter#3)
https://www.theblockcrypto.com/post/99639/visa-now-settles-payments-in-usdc-stablecoin-ethereum
スタンフォード大がモデルナワクチンのmRNA全配列をGitHubに公開(日本語記事)
mRNA(メッセンジャーRNA)により短期間でワクチン開発が実現した。mRNAの遺伝子配列はワクチンのソースコードみたいなもので、本物のウイルスがなくともソースコード(遺伝子配列)があれば、誰でも開発や研究ができるということだ。まさに遺伝子研究の民主化と言える。遺伝子編集技術 CRISPR-Cas9 の登場も同様にバイオ分野はおける革命と民主化をもたらしている。実際に自宅のガレージで遺伝子編集をするバイオハッカーと呼ばれる人達が誕生している。ご興味がある方は、Netflixのドキュメンタリー「不自然淘汰:ゲノム編集がもたらす未来」をぜひご覧下さい。
https://www.gizmodo.jp/2021/03/moderna-github.html
Ciscoのフラット化したインフラにAcaciaが主役として登場
今週開催された CiscoLive 2021 では、NaaSプラットフォーム「Cisco Plus」の立ち上げ、昨年買収したThousandEyesとAppDynamicsとの統合、SASEを提供する新しい「SecurityX」などの発表があった。もう一つ、大規模インフラソリューションとして、昨年買収に成功したAcacia社の光ネットワーク技術と自社開発の半導体チップ「Cisco Silicon One」の組み合わせにより、階層化されたアーキテクチャを簡素化し、新たなアーキテクチャを構築するという。初期ユーザーとして楽天モバイルの名前も挙がっており注視していきたい。
CiscoはAcaciaを45億ドルで買収
Acacia は Ciscoとの26億ドルの合併契約を終了させる (weekly newsletter#12)
Armの最新アーキテクチャはAIとセキュリティに重点設計
Armは10年ぶりにCPUアーキテクチャを新しくした「Armv9」を発表した。「Realms」という概念にて、コンテナ化して分離された実行環境でオペレーティングシステムやハイパーバイザーから完全に隠蔽し、セキュリティ面を強化しています。AI処理に関しては、 Scalable Vector Extension 2(SV2)が搭載され、5GやVR/AR、画像処理や音声認識などの機械学習のワークロードを強化しています。現在、NVIDIAがArmを400億ドルで買収しようとしている理由の一つが、この機械学習分野の強化にあると言われている。
https://www.networkworld.com/article/3614149/arms-latest-a-cpu-design-to-better-serve-ai-ml.html
Boston Dynamicsの新しい商用ロボットが登場
四足歩行型ロボットのSpotがプラントなどの現場に導入され始めたが、第2弾の市販ロボットは、ロジスティック用のロボットだ。倉庫内を自由に動き回り、大きなアームで荷物を積み下ろしを行う。着実に研究用途から商業的なロボットビジネスへの転換が図られているようだ。
https://techcrunch.com/2021/03/29/this-is-boston-dynamics-next-commercial-robot/
Microsoftは12万台のHoloLensヘッドセットを米陸軍に供給
Microsoftは、米国陸軍にHoloLensベースのヘッドセットを供給する契約で、10年間で最大218億8,000万ドルという非常に大きな契約を獲得した。最近、Microsoftは「Holoportation」というホログラムの人物が目の前の物理空間に現れるような技術を発表している。FacebookやAppleなどもARとVRの分野に積極的に投資しており、コンシューマモデルからビジネスや産業、軍事用途への転換が図られている。
MicrosoftのMeshはリモートにいる同僚をホログラムに変える(Weekly newsletter #20)
Microsoft の最新 IVAS は陸軍の射撃の仕組みを大きく変えます(Weekly newsletter #7)
https://www.theverge.com/2021/3/31/22360786/microsoft-hololens-headset-us-army-contract